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Sammy社立ギルティ専門高等学校二学期

725169:2005/05/31(火) 03:23:33 ID:TZ/Lh4Lo
前回は>>724です。

食い終わり、満足感と幸福感が押し寄せる。舌を突き抜けて脳に直接美味の快感をぶつけられたようだ。
ああ、幸せ・・・
「お、お隣さんじゃねえか」
諏訪を発見する。丁度いい、食ったメニューを自慢してやろう。
諏訪がカウンターで注文をする。
「「トマトサンド一つ」」
あれ、声が二つあるぞ?
諏訪ともう一つの声の主が顔を合わせる。
「あれ、あなた・・・」
「そういうあんたは・・・諏訪?」
信じられないとばかりにお互いが目を大きく開く。
「奇遇ねえ、あんたのようなヤツがこんな学校にいるなんて」
「そういうあなたこそ。いい加減お琴ぐらいはできるようになったかしら?」
ぐ、と諏訪の相手が唇をかみ締めて顔を紅潮させる。
お互いが殺気を放っている。たぶん、ヤバイ。
誰も気付いてないようだが、この二人は今にも相手を刺しそうだ。
「ちょっと待て、落ち着けよお前ら」
「あら、織那君」
「はあ?あんたの知ったこっちゃないわよ。だいたいあんた誰よ?」
こいつ、初対面にこの口調か。
「俺は織那ってんだ。諏訪のご学友様だよ。お前こそ、誰なんだよ」
「どうでもいいわよ。あんたなんかお呼びじゃないっての」
こいつ、一回殴ってやろうか。
「この子の名前はネル=センダーク。ハーフだから髪の毛こんな色なのよ。中学のとき通ってた習い事で一緒だったの。」
その子はギロリと諏訪を睨みつけるが、軽く諏訪は無視。
「・・・よろしく」
名前をバラされて観念したのか、意外なほどあっさりと折れる。
髪の毛がこんな色というのは、この子は明るい金髪なのだ。
腰まである長い金髪を黒のリボンで結んでいる。
その腕や足腰は驚くほど細い。
凛々しさをまとってかっこいい系の諏訪とは対照的に素で可愛い。
「ああ、よろしく。で、えっとセンダークさん?」
「ネルでいいわ。そっちの方が慣れてるし。さんもいらない」
人見知りしない子なのかもしれない。
「じゃあネル。と諏訪。なんで揉めてるのかな?」
「こいつが私のトマトサンド奪おうとしたからよ!」
「あなたのじゃないと思うけど?」
「いいえ私のよ。私が先に注文したんだから」
「ほぼ同時だったけど・・・」
「あんたは黙ってなさいよ。私達の問題なんだから」
可愛い顔して口調はこんなんだ。
「じゃあ織那君に決めてもらわない?私達じゃたぶん収拾つかないと思うわ。」
顎に手をあて目を閉じ、考えるようなポーズをとるネル。
それは思わず抱きしめたくなるぐらい可愛い。これで性格と口調が穏やかだったらなあ。
「・・・わかった。じゃあそうしよう」
いや、するなよ。俺にそんな余計な権限を与えるな。
「じゃあさっさと決めて」
「御願いね、諏訪君。」
なんだよお前ら人任せかよ。
「ううん・・・」
悩む。というより、どっちが食おうが俺にはまったく関係ないんだが。
「ああ、じゃあネ」
「「?」」
言いかけて途中でやめた。
二人を見比べた感じ、ネルは細い割に出ているとこは出ている。一方諏訪は、ちょっと発育不足な体型だ。
そういう理由で諏訪はトマトサンドよりももっと栄養がある食べ物にした方がいいと思ったのだ。
だがそんな面と向かって「お前、胸ちっちぇえな(藁」みたいな事は言えない。
言ったら人として終わりそうな気がする。
「ねえ、早く決めて。時間がもったいない」
「ええと・・・そうだな・・・あ、ギルティで決着つけるっていうのは?」
我ながら最高の回避能力だ。恐らく俺はニュータイプを超えた。
「そうね、それなら・・・」
「なんの文句もないわ。勝負よ、諏訪!」
そしてトマトサンド争奪バトルがスタートした。


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