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Sammy社立ギルティ専門高等学校二学期

64164:2005/05/19(木) 20:10:46 ID:Hfcfgu3s
>>585


「ありがとうございました…本当に『2』なんですか?」
「そうだよ。きっと担任の目が腐ってたんだろ」

生徒から『5』のカードを受け取る。
永園との試合でかなり時間を食ってしまった。

(『仲間が居ないと強くなれない』か…アイツの受け売りなんだけどな…)

入学初日のことを思い出す。あのころは俺も―――
おっと……駄目だ駄目だ。気持ちを切り替えよう。
今の俺の得点は18点。内訳は蘇留の1点×1、永園の3点×3
そして今『5』を1人と『3』を1人倒した。
テスト終了までもう時間が無い。最後の追い上げだ。高得点の奴を手早く片付けていきたい。
しかし…誰が強いかなんて分からない。
生徒を1人見つけるだけでも大変なのに運良く強い奴に会えるかなんて…あまり期待は出来ない。
恐らく聖と郁瀬は『5』だ。三綾もそうかも知れない。
でも居場所がわからない。このままじゃ時間が無い。どうすれば…

(そうだ……)

思い出した。
雁田 涯。
そう言えば奴は『5』のカードを持っていた。雁田は「誰と戦ってもいい」と言っていた。
教師も対象なのか。それなら居場所もすぐに掴める。それに、教師なら軒並み『5』だと考えていい。
教務室……あそこなら教師が腐るほど―――

(いや、まてよ…)

いくら教師が大量にいても時間がない。対戦の時間も考えれば、多くても2人くらいしか戦えない。

(どうせなら…)

俺は教務室に向かわず、最上階を目指して階段を一気に駆け上がった。

・・・

移動だけ時間を数分ロスしてしまった。恐らくこれが最後の対戦となるだろう。
俺は意を決してノブを捻った。

―――ガチャ…ギィィ…

部屋に入ると、一人でCPU戦をしている男が目に入った。

キィッ…と椅子を回転させ、男は俺の方を向いた。
俺を視界に捕らえると男は一瞬驚いたような表情をしたが、それはすぐに消えた。
代わりに何とも言えない嬉しそうな顔になった。

「君は…」
「松瀬 緒土。使用キャラはヴェノムだ。
 『誰と戦ってもいい』って言われたんでね…勝負してくれよ。拒否権は無いはずだぜ?」

自分のカードを突きつける。

「ふふ…ずいぶん傍若無人な態度だね。実は私もこのテストは大好きなんだ。
 毎年君のような者が1人はここに来るからね。久々に血が騒ぐよ。
 ちょうどCPUの動作チェックにも飽きていたころだ」

男の顔に笑みが広がる。
男はスッと立ち上がると上着のポケットからおもむろにカードを取り出し、俺の前に突き出した。
そこには破格の『10』と書かれていた。

「一応私も自己紹介をしておこうか。私の名は右渡大輔。
 この学校の校長を務めさせてもらっている。使用キャラはソルだ」

右渡はスーツを脱ぎ、筐体の近くにあるソファーの上に放った。

「では、乱入してきてくれ」

もう一方の椅子に座る。まさか『10』なんて物が存在しているとは思わなかった。
右渡を倒せば一気に+10点…相手はソル。こちらが有利だ。

(この試合…なんとしてでも勝つ!!)


      『Here comes a daredevil!!』(命知らずがやって来た)


『悪いが終いだ』
『…ブレイクだ』

『ヘヴンオアへール!デュエルワン!レッツロック!!』


      『ヴォルカニックヴァイパー!!』


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