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スタンド小説スレッド3ページ
606
:
ブック
:2004/06/14(月) 01:40
「…流石にこうなっては、自慢の再生も役には立たないだろう。
おあつらえの棺桶といった所か。」
ひしゃげた通路を眺めながら、福男が呟いた。
通路は跡形も無く圧縮され、最早見る影も無い。
当然、その中のニラ茶猫も―――
「!!?」
その時、押し潰された通路から、一つの刃が突き出された。
目を見開く福男。
見間違える筈も無い。
それは、ニラ茶猫の腕から生えていた―――
「!!!!!!!!」
轟音と共に、潰れた通路の壁が吹き飛んだ。
「…礼を言うぜ。
ここまで追い詰められて、ようやく『ネクロマンサー』の新しい応用を思いついたぜ。
何で、こんな簡単な事に気がつかなかったんだろうなぁ…」
その中から、一つの人影がゆっくりと姿を現す。
特徴的な緑の頭髪。
それは紛れも無く、ニラ茶猫のトレードマークであった。
しかしその体躯は二周り以上にも肥大し、
その表皮は亀甲の如く硬質な鎧で覆われている。
刃を精製する応用で、全身を鎧に包み込む。
この硬い皮膚こそが、先程の壁からニラ茶猫を守ったのだった。
「…!!」
福男が絶句する。
最早それは断じて人ではなく、怪物との呼び名こそが相応しかった。
「何を驚いてんだよ。
ちょっとした、ドーピングみたいなもんさ。」
怪物が、笑う―――
「!!!!!!!!!」
直後、福男の体が紙切れのように吹き飛んだ。
『ネクロマンサー』を筋肉に擬態。
それにより引き出される驚異的な膂力と敏捷力。
それらを余す事無く注ぎ込んだ、腕の一振りが福男に叩きつけられたのだ。
「……!!」
悲鳴を上げる暇も無く、血と臓物を撒き散らしながら福男がすっ飛ばされる。
そのまま福男は壁に叩きつけられ、
赤黒い色の版画を壁に貼り付けて絶命した。
「…俺に触れる事は死を意味する、ってか。」
ニラ茶猫は力なく笑うと、床に肩膝をついた。
スタンドの酷使によって『ネクロマンサー』の擬態が強制的に解除され、
彼の体が見る見る元の姿へと戻っていく。
「がはッ…!」
口から血を吐き、その場に倒れるニラ茶猫。
「…やっぱ、スタンドパワーにも俺の体にも、
相当の無茶だったみてぇだな……」
力無く、ニラ茶猫が口を開く。
それでも満身創痍の体に鞭を打ち、彼は何とか立ち上がった。
「…寝てる暇はねぇのが辛い所だよなぁ、ほんと。
待ってろよオオミミ。
すぐにいくぜぇ…」
ニラ茶猫はそう呟きながら、体を前へと引きずるのであった。
TO BE CONTINUED…
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