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スタンド小説スレッド3ページ

1新手のスタンド使い:2004/04/10(土) 04:29
●このスレッドは『 2CHのキャラにスタンドを発現させるスレ 』の為の小説スレッドです。●

このスレでは本スレの本編に絡む物、本スレ内の独立した外伝・番外編に絡む物、
本スレには絡まないオリジナルのストーリーを問わずに
自由に小説を投稿する事が出来ます。

◆このスレでのお約束。

 ○本編及び外伝・番外編に絡ませるのは可。
   但し、本編の流れを変えてしまわない様に気を付けるのが望ましい。
   番外編に絡ませる場合は出来る限り作者に許可を取る事。
   特別な場合を除き、勝手に続き及び関連を作るのはトラブルの元になりかねない。

 ○AAを挿絵代わりに使うのは可(コピペ・オリジナルは問わない)。
   但し、AAと小説の割合が『 5 : 5 (目安として)』を超えてしまう
   場合は『 練習帳スレ 』に投稿するのが望ましい。

 ○原則的に『 2CHキャラクターにスタンドを発動させる 』事。
   オリジナルキャラクターの作成は自由だが、それのみで話を作るのは
   望ましくない。

 ○登場させるスタンドは本編の物・オリジナルの物一切を問わない。
   例えばギコなら本編では『 アンチ・クライスト・スーパースター 』を使用するが、
   小説中のギコにこのスタンドを発動させるのも、ギコにオリジナルのスタンドを
   発動させるのも自由。

 ★AA描きがこのスレの小説をAA化する際には、『 小説の作者に許可を取る事 』。
   そして、『 許可を取った後もなるべく二者間で話し合いをする 』のが望ましい。
   その際の話し合いは『 雑談所スレ 』で行う事。

527ブック:2004/06/05(土) 02:10
     EVER BLUE
     第二十六話・GUN&BLADE HIGH−TENSION 〜試し合い〜 その二


 三月ウサギとタカラギコが、得物を握ったまま向かい合っている。
 ふたりは、まるで彫刻のように微動だにしない。

「……!」
 最初に均衡を破ったのは三月ウサギだった。
 両手に持っていた剣をタカラギコに投げつけ、
 さらに地面に突き刺さっている剣を取っては次々と投擲する。

「勘弁して下さいよ…」
 タカラギコが、それらを全て銃で撃ち落としていく。
 なんという精密射撃。

 しかし銃で剣を打ち落とすという事は、
 それだけ三月ウサギへの攻撃が手薄になるという事でもあった。
 三月ウサギがその合間を縫ってタカラギコとの距離を詰める。

「喰らえ…!」
 充分に接近した所で、三月ウサギが剣を振るった。
「くッ!」
 タカラギコが、その剣を右手の銃で受ける。
「!!!」
 三月ウサギが、もう片方の剣でタカラギコに斬り掛かる。
 タカラギコは、それも別の手の拳銃の銃身で防御した。
 響き渡る金属音。

「!!!!!」
 銃声。
 タカラギコが拳銃を発砲した。
 だが、攻撃の為に発砲したのではない。
 発砲の反動を利用して、受け止めている三月ウサギの剣を弾き返したのだ。

「ちッ!」
 三月ウサギがやや体勢を崩した。
 タカラギコはその隙にバックステップ。
 三月ウサギとの距離を取って、剣の間合いから離脱する。
「逃がすか…!」
 すぐさま三月ウサギはタカラギコとの間合いを詰めた。
 そのままタカラギコの胴体を左から切り払い―――

「!?」
 しかし、三月ウサギの剣はタカラギコの体をすり抜けて、
 次の瞬間タカラギコの体が消失した。
 これはッ!?
 いや、似たようなものを僕は一度見た事がある。
 確か、tanasinn島で『紅血の悪賊』に襲われた時に…

「!!!!!」
 刹那、三月ウサギの背後にタカラギコが出現した。
 三月ウサギに向かって銃の照準を合わせている。
「くっ…!」
 三月ウサギが振り向きながらタカラギコに剣を投げつける。
 だが、またもやタカラギコの体を剣がすり抜ける。
 これも虚像(フェイク)…!

「……!」
 三月ウサギがタカラギコを探して周囲を見回す。
 しかし、タカラギコの姿はどこにも見えない。
 音で探ろうにも周りには物音一つ立たず、
 気配でさぐろうにも嘘みたいに気配が掻き消えている。
 完璧な隠身術。
 本当にタカラギコはここにいるのかという錯覚すら覚えてしまう。

「!!!!!」
 三月ウサギの死角からあの光の線が発射される。
 まずい。
 このままだと、三月ウサギは―――

528ブック:2004/06/05(土) 02:11

「!!!」
 と、直撃の寸前で三月ウサギの体がその場から消え去った。
 いや、消え去ったと言うのは正しくない。
 語弊を恐れず言うが、三月ウサギの体が甲板の床へと『落ちた』のだ。

「!?」
 よく見ると、三月ウサギの消えた場所の床に
 黒い水溜りのような染みが生まれている。
 あの中に、三月ウサギは落ちたのか?
 !!
 まさか、あれが『ストライダー』!?

「!!!!!!!」
 次の瞬間、光線が放たれた場所目掛けて黒い水溜りから大量の剣が飛び出した。
 金属と金属の衝突音と共に、何も無い筈の空間で剣が弾かれる。
 そこから、徐々にタカラギコの姿が浮き出てきた。

「…褒めてやる。
 俺にここまで『ストライダー』を使わせた奴は、そう多くない…」
 黒い染みから、三月ウサギがゆっくりと這い出した。

「あなたこそ流石です。
 私の同僚にも凄腕の剣客の女性が居たのですが、
 あなたならば充分互角に張り合えますよ…」
 タカラギコが笑いながら言う。
 あの三月ウサギと互角に張り合える女!?
 一体それはどんな怪物なんだ。

「ほう。
 そんな女が居るのなら、是非とも会ってみたいものだな。」
 剣を構えながら三月ウサギが口を開く。

「…残念ですが、それは無理な相談ですね。」
 タカラギコが、不意に寂し気な表情を見せた。
 と、瞬く間にタカラギコの姿が再び消えていく。

「同じ手が何度も通用すると思うな…!」
 タカラギコが消えていくのを見て、
 三月ウサギがマントの中から大量の取り出して空に撒いた。
 一体、彼は何を…

「…オオミミ、そこの女、死にたくなければ動くなよ?」
 三月ウサギが僕達に目を向けずに告げる。
 一体、彼は何をするつもりなんだ?

「!!!!!」
 その時、僕はようやく三月ウサギの狙いに気がついた。
 空に撒かれた剣が、重力に導かれて上空より飛来する。
 それはまさしく、剣の雨であった。

「うわああああああああ!!!」
「きゃああああああああ!!!」
 オオミミと天が叫び声を上げる。
 しかし、剣の雨は二人の居る場所だけには降らなかった。
 何という技。
 いや、これはもはや技(スキル)なんてレベルじゃない。
 業(アート)そのものの領域だ…!

「くっ…!」
 舌打ちと共に、何も無い空間で剣の雨が弾かれる。
 タカラギコは、あそこか!

529ブック:2004/06/05(土) 02:11

「……!」
 三月ウサギがその場所に向かって高速で突進する。
「……!」
 タカラギコも最早姿を消しても遅いと考えたのか、
 姿を現して三月ウサギを迎え討つ。

「はあッ!!」
 三月ウサギが剣で斬り掛かる。
「ふっ!!」
 タカラギコが拳銃を抜く。
 お互いの距離が一瞬にして縮まり―――

「!!!!!!!」
 全くの同時に、三月ウサギとタカラギコが必殺の型に入った。
 三月ウサギは右手の剣をタカラギコの首筋に当て、
 タカラギコも拳銃を三月ウサギの眉間へと突きつけている。
 まさか、これ程までに伯仲した勝負だったとは…!

「……」
「……」
 三月ウサギとタカラギコは、得物を突きつけあったまま動かない。
 なのに、次の瞬間にもどちらかが死ぬかもしれないという圧迫感。
 見ているこちらが、先にどうにかなってしまいそうだ。

「……ふ。」
 と、タカラギコが微笑みながら銃を床に落とした。
「…ふん。」
 三月ウサギも、それに毒気を抜かれたのか剣を納める。
 どうやら、組み手はここで終わりのようだ。

「いやぁ、いい汗を掻かせて貰いました。
 またお手合わせ願いたいものですね。」
 タカラギコがにこやかに手を差し出した。
「……」
 しかし、三月ウサギはそれを知らん振りして後ろに振り返り、
 さっさとそこから去って行ってしまう。

「…嫌われちゃってますねぇ。」
 タカラギコが苦笑する。

「そうでもないと思いますよ?
 ああ見えて、三月ウサギは結構優し―――」
「オオミミ!
 適当な事を喋るな!!」
 オオミミの言葉を三月ウサギが遮る。
 あんな遠くからオオミミの声が聞こえるとは。
 長い耳は伊達ではないという事か。

「怒られちゃったね。」
 オオミミが舌を出しながら僕に囁く。
(君は余計な事言い過ぎだよ。)
 僕はそう相槌を打つのだった。

530ブック:2004/06/05(土) 02:12



     ・     ・     ・



「た、大変です歯車王様!
 奇形の奴が、勝手に出て行きました!!」
 軍服に身を包んだ兵士が、慌てた様子で歯車王の下へと駆けつけた。

「何ィ!?」
 信じられないといった風に答える歯車王。

「警備の者を強引に振り切り、
 一体の『カドモン』と数人の乗組員を脅して引き連れ、
 小型快速戦闘船『黒飛魚』を強奪した模様です!
 現在追跡隊を編成しておりますが、
 果たしてあの『黒飛魚』に追いつけるか…」
 軍人が顔を曇らせて告げる。

「貴様、何故おめおめとそのような事を!」
 電子音の入った怒声が、軍人に叩きつけられる。
 軍人が、その声を受けて身を萎縮させた。

「申し訳御座いません!
 ですが、あの奇形もスタンド使い。
 私達ではとても―――」
 軍人がそう弁解しようとする。

「言い訳は聞いておらぬ!
 首を落とされぬうちにさっさと奴を引っ立てて来い!!」
 歯車王が激昂する。
「は、はいっ!!」
 軍人は、逃げるように部屋を飛び出していった。



     ・     ・     ・



「速い!速い速い速い!
 流石は『黒飛魚』、金がかかっているだけはあるねぇ。」
 奇形モララーが、椅子にふんぞり返りながら満足そうに言った。

「き、奇形モララー様、本当にこのような事をなさって大丈夫なのでしょうか…」
 操舵士が不安そうに奇形モララーに尋ねる。

「あア?
 誰がお前に意見を許可した?」
 奇形モララーがその男を睨む。

「も、申し訳ございません!!」
 慌てて操舵士が謝る。
 その顔には冷や汗がびっしりと流れ出ていた。

「…う〜……うう…」
 と、奇形モララーの横に居る拘束具で包まれた人型の『何か』が、
 呻くような声を上げた。

「…はン。
 同族の気配を感じ取ってるようだなァ。
 しっかり仕事してくれよ…」
 奇形モララーが足で『何か』を小突く。
 『何か』がさらにくぐもった声を出して身悶えた。

「さて…
 大人しく待ってろよ、『成功体』ちゃんよォ…」
 奇形モララーが凄絶な笑みを浮かべる。
 その異様な雰囲気が乗組員の恐怖をさらに煽っていた。

「速いぜ速いぜ、速くて死ぬぜぇ…!」
 奇形モララーが舌なめずりをしながら呟いた。



     TO BE CONTINUED…


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