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スタンド小説スレッド3ページ

511:2004/06/01(火) 16:58

「―― モナーの愉快な冒険 ――   吹き荒れる死と十字架の夜・その5」



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「これは…!」
 ギコはブラックホークから身を乗り出して、眼下の光景を見据えた。
 横列に並んだ2艦が、ミサイルの集中砲火を受けている。

「退屈な毎日って言ってたが… モナーの奴、これで退屈なのか?」
 ギコは汗をぬぐって言った。
「…そんなわけなぃょぅ。右側の艦、後部甲板が破損して、長くは持たなぃょぅ」
 ぃょぅが告げる。

「参ったな… これなら、レモナかモララーを連れてくるべきだったぜ…」
 ギコはそう言って、操縦席のぃょぅに視線をやった。
「モナー達の乗ってる艦に着艦できるか!?」

「…昔の血が騒ぐぃょぅ」
 ぃょぅはそう呟くと、急速に機体の高度を下げた。
 ヘリ内が大きく揺れる。
「うおっ!! 大丈夫なのか!?」
 ギコは叫んだ。
「何かに掴まらないと危なぃょぅ!!」
 そう言ったぃょぅの目には、炎が灯っている。
 2人の乗ったヘリは、『ヴァンガード』に向けて急速下降を始めた。

「久々に燃えてきたぃょぅ!!」
「うおぁぁぁぁぁ――ッ!!」
 自由落下と変わらないほどの加速に、ギコは大声で悲鳴を上げた。



          @          @          @



 リナーは、海上自衛隊護衛艦『くらま』の艦内を駆けていた。
 CICさえ制圧してしまえば、この艦は無力になる。

「CICに踏み込ませるな!!」
 正面から、ショットガンを持った艦員達が姿を現した。
「撃てッ!!」
 艦員たちは素早く横列に並ぶと、一斉にショットガンを構える。

「セミオートショットガン…? ベネリM4か。
 いいのか、自衛隊が装備年鑑に載っていない銃器を使っても…?」
 ショットガンの銃声が通路に響く。
 だが狙いをつけられた少女の姿は、すでに正面にない。
 リナーは通路の角に飛び込むと、拳銃を連射して艦員達の足先を撃ち抜いた。

「うわぁッ!!」
 艦員達は次々に足を押さえて倒れていく。
 足の小指の負傷だけで、事実上人間は戦闘不能となるのだ。
 リナーは通路に横たわる無数の身体を飛び越えると、CICへ向かって突き進んだ。
 正面の通路から、さらに艦員達が押し寄せてくる。
 ショットガンによる銃撃を避けながら、リナーは艦員達の足先を撃ち続けた。


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