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スタンド小説スレッド3ページ

446:2004/05/24(月) 23:14


「…キタ?」
 でぃは水測長に訊ねる。
「ええ。味方艦隊が接近しています。後は、波状攻撃を浴びせて終わりですよ…」
 ディスプレイをチェックし、笑って告げる水測長。
「手負いの獣は危険だ。まして相手はスタンド使い。接近した時が一番怖い。それを忘れるな」
 副艦長は、そんな態度を戒めるように言った。
「はっ! 甘い認識でした!」
 水測長は慌てて姿勢を正す。

 不意に、クルーの1人が告げた。
「管制機よりデータリンク。距離7000、国籍不明艦を確認。こちらに接近しているようです。
 かなり大型… これは、戦艦クラス!?」
 彼は大声を上げる。

「戦艦クラスだと…?」
 副艦長は、報告をしたクルーの後ろに立った。
「画像は来ているか?」

「…ええ」
 クルーは、機材を操作する。
 ディスプレイに、黒い艦影が表示された。
 副艦長がそれを覗き込む。
 どこからどう見ても、重武装の戦艦だ。
「これは… アイオワ級か…?」

 クルーの1人が口を開いた。
「いいえ… この主砲塔の数、艦橋の形… これは、『ビスマルク』です!」
「『ビスマルク』だと…? ナチスドイツの戦艦を、なぜ今さらASAが模造した…?」
 副艦長は顎に手を当てて呟く。

「…」
 でぃは、ディスプレイを見つめた。
 大ドイツ帝国海軍、超弩級戦艦『ビスマルク』。
 当時のヨーロッパで最強を誇ったとは言え、今ではもはや骨董品だ。
 まともな戦力になるはずがない。

 …これは、本当にASAの艦なのか?
 こんなものを、今さら投入する必要がどこにある?
 彼の嗅覚は感じ取った。
 この戦艦は、ASAに籍を置く艦ではない。

 何か…妙だ。
 こちらの味方でもASAでもない艦が、なぜ接近してくる?
「…コワイ」
 ディスプレイを凝視して、でぃは呟いた。
 漆黒の艦影。甲板にずらりと並ぶ砲塔。
 その姿はまさに、時代の亡霊だ。
 その威容に、でぃは禍々しいものを感じた。



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. <   To Be Continued... | |
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