[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
301-
401-
501-
601-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
スタンド小説スレッド3ページ
434
:
さ
:2004/05/23(日) 21:49
「…『ナイアーラトテップ』」
ウララーが、自らのスタンド名を呟いた。
周囲に、大きな衝撃が発生する。
柵が吹き飛び、彼の立っている付近の甲板に無数の亀裂が走った。
ウララーの背中から、大きな羽根が突き出た。
それは天使のような翼ではなく、蝶の羽根に酷似している。
その羽根が大きく羽ばたいた。周囲に黒い燐粉が飛び散る。
この羽根こそが『ナイアーラトテップ』。
彼のスタンドである。
「はっ、ははははははははははは!!」
空母の甲板を蹴り、ウララーの体は大きく飛翔した。
そのまま、高度を上げ、高度を上げ、高度を上げ――
燐粉を撒き散らしながら、とてつもない速度で上昇していく。
彼の体は対流圏を突破し、成層圏に到達した。
上昇するにつれ、温度が高くなる。
やがてウララーの体は熱圏を振り切り、そのまま外気圏に飛び出した。
「あはははははは!! 久し振りだけど… 調子はいいみたいだね!! はははは!!」
彼の背中に生えた『ナイアーラトテップ』から、燐粉が飛び散っている。
それは、ウララーの体を守るように周囲に広がった。
狂笑を上げながら、なおも直進し続けるウララー。
唯一の衛星、月が彼の目前に迫る。
「月…!!」
ウララーは、そのまま月の重力圏に突入する。
眼下に広がる巨大なクレーター。暗い砂漠。生物の存在しない死の世界。
「はははッ!! 人類にとっては大きな一歩だが…」
ウララーは羽根を翻して月の地表ギリギリまで接近すると、その地を大きく蹴った。
「僕にとっては小さな一歩ってヤツだァッ!!」
とてつもない衝撃。
渦を描きながら巻き上がる砂塵。
ウララーの進行方向が真逆になる。
そのまま、彼は真っ直ぐに飛翔した。
再び月の重力圏を出る。
ウララーは、目の前の深蒼の星に向かって宙空を駆けた。
そのまま、彼の体は大気圏に再突入する。
北半球、ユーラシア大陸の近くの小さな島国。
その、さらに小さな北の島目掛けて。
多大な熱と羽根が反応し、乾いた音を立てる。
徐々に周囲の温度が下がる。等温層に入ったようだ。
「来たぞ、来たぞ、来たぞ、来たぞ、来たぞォォォォォォォォッ!!」
まるで彗星のように、ウララーの体は落下していった。
そのまま、彼は地表に激突する。
その衝撃は、まるで爆発のように大地を砕いた。
周囲の建造物は全て吹き飛び、緑の大地は荒涼な砂漠と化す。
まるで、先程の月の地表のように。
それでもなお、ウララーの勢いは衰えない。
「チッ… 田舎か…!!」
ウララーは高速滑空しながら舌打ちした。
遥か彼方に、明かりが見える。
街だ。それも、かなり大きい…!!
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板