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スタンド小説スレッド3ページ
370
:
さ
:2004/05/19(水) 17:02
「これで一息だね…」
モララーが安堵のため息をついた。
「本当、緊張した…」
しぃが呟く。
「まあ、ちょっと前まで女子高生やってた身分からすりゃ、パニック起こさなかっただけでも立派なもんだ…」
『アルカディア』が、機体の内壁にもたれる。
「いや、今でも現役の女子高生なんだけど…」
しぃは不服そうに呟いた。
普段の調子が戻ってきたようだ。
要人達も、やっと落ち着いたらしい。
彼等の中の数人が、会話を交わしている。
もっとも、蒼白のまま固まっている者も何人かいるが。
「…無線が入りました。レモナさんのようです」
運転席のリル子は言った。
「レモナ? 俺が出る…!」
ギコが操縦席に駆け寄った。
そして、リル子の手から無線機をひったくる。
「おい、レモナ! そっちはどうだ!?」
ギコは無線機に呼びかけた。
『ちゃんと2機とも落としたわよ。でも、こっちもダメージ食らって、しばらく動けないみたい』
あっけらかんとしたレモナの返事。
「動けない…? 大丈夫なのか!?」
ギコは大声で訊ねた。
『30分もしたら全快するわ。全然大丈夫』
当のレモナは、平気そうに告げる。
どうやら、本当に心配はいらないようだ。
「…そうか。で、合流はできそうか?」
胸を撫で下ろしてギコは言った。
『そっちの機体を補足してるから、回復次第そっちに向かうわ。そっちの周囲にも、敵機はいないみたい。
暇つぶしに周囲の電波を妨害しとくから、そっちのヘリが敵に補足される危険もないはずよ』
レモナは告げる。
「…それは助かりますね。乗り換えの手間が省ける」
横から聞いていた局長が言った。
『私の活躍、ちゃんとギコくんの口からもモナーくんに伝えといてね。じゃ、また』
そう言って、通信は途切れた。
ギコは、無線機をリル子に渡す。
「電波妨害は本当に助かりますね。F−22クラスの戦闘機に補足されれば、輸送ヘリでは流石に手も足も出ませんから」
リル子は無線機を受け取って言った。
「…そのスタンドがあれば、何でも運転できるのか?」
ふと気になって、ギコはリル子に訊ねる。
「ある程度の電気的アビオニクス(統制機器)を搭載している機体なら、問題はありません。
自動車とか、機能の特化したシステムになると無理ですけど」
リル子は、前方を向いて言った。
「ふーん、便利なスタンドだなぁ…」
ギコは呟く。
「その代わり、本体が高度な情報処理能力を持っていないと使いこなせませんが。フフ…」
リル子は、自慢とも取れるような事を口にした。
「それで、このヘリはどこに向かってるの?」
モララーは、局長に訊ねる。
ギコは局長の方に視線をやった。
「…秘密基地ですよ」
局長はニヤリと笑う。
「ひ、秘密基地だって!?」
その甘美な言葉の響きに、モララーが目を輝かせた。
「ええ。ASAと『教会』が激突した時の拠点として用意していたんですが、こんな時に役に立つとはね…」
局長は窓の外を見下ろして言った。
「あと20分で到着します。それまで、ゆっくり休んでいて下さい…」
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