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スタンド小説スレッド3ページ

309ブック:2004/05/10(月) 17:07



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 俺は吸血鬼の女と、廊下を駆け回りながら何度も剣を打ち合わせた。
「SIIIIIIIIIEEEEE!!!!!」
 女のスタンド『ベアナックル』の右手の大鉈を、左腕のロングソードで受ける。
 重い。
 これが吸血鬼の膂力か。

「AHHHHHAAAAAAAAA!!!」
 さらに左の鉈が俺の喉下を狙う。
 それを右手に持ったサーベルで受ける。

「……!!」
 既に何度もあの大鉈を受け止めている事で疲弊しきっていたサーベルが、
 ついに衝撃に耐え切れなくなり真ん中辺りでポッキリと折れる。
 これで、十五本目。
 全く、これだけの短時間でここまで剣をお釈迦にされるとは思わなかった。
 新しい剣を買う金を寄こせと高島美和に言っても、恐らく却下されるだろう。
 糞。
 たまらんな。

「ちっ…!」
 追撃が来る前に、女の腹を足の裏で蹴飛ばして強引に距離を取る。
 鳩尾に蹴りを入れられた女が、後方に吹っ飛んで腹をおさえる。
 その間に、『ストライダー』を発動させたマントの中から新しい剣を取り出す。

「…あと何本かしら?あなたの剣は。」
 女がゆっくりと立ち上がる。
「安心しろ、まだ半分も使ってはいない。
 お替りは幾らでもあるぞ。」
 両手に剣を構えながら、女を見据える。

「ふふ…マントの中で無限剣製でもしてるのかしら?」
 女が薄ら笑いを浮かべる。

「さて、と。」
 と、女が俺に向かって突進した。
「『ベアナックル』!!」
 女のスタンドの二刀流の鉈が両サイドから俺に襲い掛かる。

「……!!」
 両手の剣で、それらの鉈を受け止める。
 剣の刃に半分近く食い込んでくる鉈。
 これで更に二本の剣が再起不能となった。
 しかし、これだけでは終わらない。

「SYAAAAAAAA!!!」
 スタンドの鉈を受け止め二本の腕が封じられた所に、
 本体である女の爪が突き出されてくる。
 この、本体とスタンドとの連携攻撃。
 スタンドには特殊な能力は備わっていないみたいだが、
 それでもこのコンビネーションはかなり厄介だ。

「『ストライダー』!」
 マントを翻し、そこに生み出した異次元への扉に女の腕を突っ込ませる。
 女の腕がマントに吸い込まれ、俺にはその爪は届かない。

「死ね…!」
 そこに向けて、女の頸部目掛けて剣を凪ぐ。

「!!!!!!」
 しかし、女は首を切り落とされる直前で瞬間的に後ろへと跳んだ。
 浅い。
 今ので、仕留められなかった。


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