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スタンド小説スレッド3ページ

268:2004/05/07(金) 20:12


 …!!
 俺の『アウト・オブ・エデン』が余裕で負けた!!
 俺は役立たずなのか!?
 …いや、そんな事はない。
 だが、俺にしかできない事もあるはずだ。
 そうでなければ、わざわざ俺を呼びはしないだろう。

 俺は大きく深呼吸した。
 波の音が、耳に心地良い。
 これだけ綺麗な夜空も、そう見れるものではないだろう。
 ここで3週間過ごすのも悪くはない気がしてきた…
 …かもしれない。

「そんなに強力な艦なら、自衛隊なんて簡単にやっつけられないモナ?」
 俺は、ふと疑問に思って訊ねる。
「海上自衛隊も、イージス艦を保有している」
 リナーの答えは一言だった。
 やはり、楽にはいかないという事か…

「イージスとは、ギリシャ神話においてゼウスがアテナに与えた絶対の盾の名だ。
 その名を由来に持つこの艦は、防空能力、対潜能力の両方に突出している…」
 リナーは、この艦について説明してくれた。
 …詳細に。詳細に。ひたすら詳細に。
 とりあえず、イージス艦というのは正式名称でない事だけは分かった。
 『イージス・システム』というのを搭載している艦を、一般的にそう呼称するのだという。

 ひとしきり説明を終えた後で、リナーは大きくため息をついた。
「…とは言え、どれだけ能力のある艦だろうが、単艦で何とか出来るものでもないがな…」
 リナーは寂しげに言った。
「艦隊を組んで、ようやく1つの戦闘単位になる。どの艦が最強とか言うのは、総じて意味がない。
 これ1艦で最強とか、そういう事が言えた古き良き時代はとっくに終わってしまったんだ…」
 そう言って、海を眺めるリナー。
 俺は何故か、『蒐集者』の事を思い返していた。

「…潮風が身に染みるな。部屋に戻ろう」
 リナーは言った。
 彼女が本当に寒さを感じているのかは分からない。
 そういう振りをしているだけかもしれない。
 だが、俺は素直に従った。
 艦内に引っ込む俺達。

 今頃、ギコ達も行動を開始しているだろう。
 向こうも、相手はスタンド使いではない。
 特に難しい局面ではないだろうが…
 …何か、イヤな予感がする。
 ギコ達の方も、こちらの方も。
 大きな何かを見落としているような、そんな気が…



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. <   To Be Continued... | |
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