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スタンド小説スレッド3ページ

147:2004/05/01(土) 16:00

「さて…」
 丸耳は俺の方を向いた。
「モナー君とリナーさんに、少し話があります。今からASA本部ビルに御足労願えませんか?」
 話があるだって…?
 ASAは、俺とリナーが人に害を及ぼす存在である事を察知しているはず。
 誘い出して、罠に嵌める気か?

「多分、モナー君が想像しているような件ではないですよ」
 丸耳は、俺の思考を見透かしたかのように言った。
「正直、今のASAに君達をどうこうしている余裕はありません。今回は、取引の申し出に来たのです」
 そう告げる丸耳。
 ASAが、俺達と取引だって…?

「ASAは、現在大変な苦境に立たされています。そこで、協力してほしい件があるのですが…
 もちろん取引と言う以上は、そちらにも見返りがあります。
 そちらからも喉から手が出るくらい美味しい話だと思いますが…」
 丸耳は思わせ振りに言った。
 公安五課に続いて、ASAからも協力要請か。
 俺達の存在は、思っていたよりも大きいようだ。
 そして、各組織が独自に動き出している。
 どうやら、俺達も傍観していられる立場ではなくなったらしい。

「リナーはこの町で100人以上の人間を殺したし、モナもどうなるか分からないモナ。
 それでも、モナ達と取引するモナか…?」
 俺は丸耳を見据えて言った。
 丸耳は、少し間を置いて答える。
「…個人的な憤りはありますが、最初に告げたように今のASAはそれどころではありません。
 現在のASAには、明確な敵が存在していますから…」

 少しだけ、丸耳の感情が視えた気がした。
 彼は、補佐と言う役職に埋没し、自らの感情を表に出す事は滅多に無い。
 それゆえ、しぃ助教授の付属品のように見える事もある。
 だが… そんな彼の衣が、少し薄れたように受け取れた。

 …とにかく、『アウト・オブ・エデン』で視た限り、丸耳の言葉に嘘は無いようだ。
 話だけでも聞いてみる必要があるだろう。
 喉から手が出るほどの見返りと言うのにも興味があるが、無下に断ってASAを敵に回すのも得策ではない。

「…分かったモナ。リナーを呼んでくるモナ」
 ASAなら、俺達を日光に晒さずに本部ビルまで連れて行く準備はあるだろう。
 俺は、リナーと共にASA本部ビルに向かう事にした。



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. <   To Be Continued... | |
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