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スタンド小説スレッド3ページ

117 丸耳達のビート Another One:2004/04/27(火) 23:32



いち、にー、三、四五…六人。


 B・T・Bの心拍ソナーに反応する、『敵意』と『緊張』のビート。
まとまりの無かった思考を、一つにまとめていく。

(御主人様…!)

(んー…何でばれちゃったかな?)

(決まっているでしょう!彼が…二郎様が密告を!)

(けど、変でしょ?B・T・Bの『心拍感知』でも、二郎の鼓動に嘘は無かったんだよ?)

(しかし、他には考えられません。この一ヶ月間出歩いてはいませんし、盗聴の気配もありませんでした。
 そもそも、『心拍感知』とて絶対誤魔化せないような物では無いのですよ?)

(…二郎は、ちゃんと私達の信用に答えてくれるよ。B・T・Bだって言ったでしょ?裏切る事などあり得ない、って)

(あの時と今とは違います。人間は心変わりをする者…失礼ながら、私には信用できません。
 彼は波紋使いですし、付き合いも短い。信用を置くには足りないように感じます)

(じゃ、賭けようか)

(はい…!?)



「ね、二郎…」
「ん?」
 ぽん、と二郎の胸に、掌を置いた。
「信用してるから、ね」
「…んん…?」
 不思議そうな顔をして、二郎が首を傾げた。
演技と言えばそうも見えるし、本気と言えばそうも見える。
「信用…?何のこ」「ぅおりゃっ!」
 皆まで言わせず、二郎の胸に置いた手をシャツごと握りしめた。
そのまま胸ぐらを掴む形で、ベッドの下へと放り込む。
「わっ!?」

  パギャァンッ!

 まず聞こえたのはガラスの割れる、硬質な音。
同時に、シャマードがもんどり打って倒れた。

  ―――ァァァン―――

 次に、少し遅れての銃声。
音速を超えた弾丸…ライフルによる狙撃。


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