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スタンドスレ小説スレッド

752ブック:2004/01/15(木) 00:59
     救い無き世界
     第八話・美女?と野獣


 仕事も終わり、家へと愛車を走らせる。
 沈んでいく夕日がとても綺麗で溜息が出そう。

 おっと、紹介が遅れたね。
 僕の名前は小耳モナー。
 可愛いくってドジでお茶目なSSS一のアイドルさ。
 最近の悩みは、麻雀で同僚の皆から根こそぎ金を巻き上げられたせいで、
 財布の中身がすっからかんって事かな。
 でも、健気な小耳たんは挫けない!
 不幸で貧乏なのも、萌えるアイドルとして人気を得るのに必要だもの。
 これ位の試練、ガッツで乗り切ってやる!

「…人気はいらないからお金が欲しいモナ〜。」
 目から自然と涙が溢れる。
 素寒貧になってから早三日、
 あれから、僕は水しか胃の中に入れていない。
 次の給料日まではまだ半月近くある。

「…いっそ、この車を質に入れ…」
 僕はそう言いかけて慌てて頭を振った。
 絶対駄目だ。
 せっかくローンを組んでまで買ったばかりなのに、
 そんな事出来るもんか。
「でも、明日からどうやって暮らせばいいモナ…」
 考える度、気持ちが益々沈んでいく。
 皆に金を貸してくれと言ったって、
 どうせ法外な利息をふっかけてくるに決まっている。
 特にタカラギコあたりにそんな話を持ちかけたら、
 気づかないうちに変な契約書にサインさせられてそうだ。

 赤信号にかかったので、僕は車を停車させた。
 ふと窓の外の景色を除いてみる。
 すると、通りで募金活動をしている少年少女の姿が目に入った。
 どうやら、先の「デパート爆破事件」の被害者支援の為の募金のようだ。
 そういえば、あの事件の被害者救済の為に
 どこぞの宗教系列の慈善団体とかが積極的に義援活動をしているとか
 ニュースでやってたから、あれもその一環だろうか。
「そこの子供達〜、モナも今恵まれてないモナよ〜…」
 何というか、不謹慎なのは承知の上だが僕にも少しくらい恵んで欲しいものだ。


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