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漫画講座論
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>>868
・ジャンルについて
『上質な脚本なら、最初の閃きから最終稿を仕上げるまで、六ヶ月、九ヶ月、一年、あるいはもっとかかる。
一本の映画の世界観、登場人物、ストーリーを作り出すために必要な労力は、四百ページの小説にも劣らない。大きな違いは、語るのに必要な言葉の数だけだ。
脚本では言葉を最小限にまで切り詰めるために、大変な労力と時間がかかるので、自由にページを埋められる小説の方がむしろ簡単で、早く仕上がることすらある。
書くことはすべて試練を伴うものだが、脚本ほど厳しいものはない。だから自分自身に問いかけてもらいたい。何ヶ月にも渡って情熱を燃やせるのは、何のためだろうか、と。
一般に、偉大な作家は多くのものに手を出さず、一つの主題にしっかりと全力を傾ける。
それは己の情熱に火をつけるただ一つのテーマであり、生涯をかけて様々に形を変えて追い求めるテーマだ。
作品が完成に至る遙か前に、自己愛が消え去り、アイデアへの愛着も朽ち果てることがある。自分自身や自分の考えについて書くのに疲れ果て、ゴールにたどり着けなくなってしまう。
だからこそ、自分の好きなジャンルはなんだろうかと改めて自問しよう。そして、好きなジャンルで書くのだ。』
『ジャンルは常に発想を取り戻すための出発点でなくてはならない。
ジャンルに精通することによって、これまでの型を豊かで独創的に発展させたものを提示し、観客が望むものを、そして高い技術があれば、観客が想像すらしなかったものを見せることができる。
ジャンルの約束事は創作上の制約であるが、これがあることによって作家の想像力は壁を乗り越えることができる。
ジャンルの約束事こそ、豊かなアイデアを実らせる土台である。
脚本家は自分の書くジャンルとその約束事を尊重し、それに精通する必要がある。
そのジャンルの映画を多く見たからといって、知っていることにはならない。
まず形式を学ばなくてはならない。
観客はこうした約束事を承知し、約束通りの展開を予想している。
それゆえ、ジャンルを選ぶことによって、ストーリーの中でできることの限界がはっきり見える。
観客の知識と期待を見越した上でストーリーを設計しなくてはならないからだ。
研究者たちが定義やシステムについて議論を戦わせる一方で、観客はすでにジャンルについて熟知している。
これまで見てきた映画から学んだ予測を複雑に組み合わせ、準備を整えて映画館に入るのが普通だ。
映画ファンがジャンルに精通していることは、脚本家にとって大きな試練となる。
観客の期待に応えられなければ混乱や失望をもたらし、予想外の斬新な結末まで導かなければ退屈させてしまう。』
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