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投稿するまでもないSSスレ 7/7
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暖かい光が私の腕を包み込むと、痛みが安らいでいく。少しずつ傷が塞がっていくのがわかる。
血にまみれているせいか、傷が塞がっても見た目の痛々しさは残ってはいるが、痛み自体はほとんど消えた。
腕がとても暖かい。温度ではなく、感情的な暖かさだ。
眼下に迫るアリスの顔。
スッと通った鼻筋、潤いを保った柔かそうな唇、汚れの無い澄んだ蒼瞳、美しく光を反射する滑らかな金髪。
そのバランスたるや、魔理沙はアリスが幻想郷の中で一番美人じゃないのかと思うぐらいだ。
とてつもなく美しい。それでいて微笑んだ顔はとてつもなく可愛い。慈愛に満ちたアリスの顔。
近い、息が掛かるほどの距離。高まる心音。
顔を上げたアリスと不意に目が合ってしまう
「ん?どうかしら、まだ痛みは残っているの?」
「あ、ああ、も、もう大丈夫だぜアリス、ありがと、だっぜ」
─胸が高鳴る。この気持ちはなんだろう。ドキドキする、この感情は──
アリスは一通り私の治療を終えると、自分の身体を治療し始めた。
光を発する手で傷口を触れていく。触れた箇所から次々と傷跡が消えていく。
術者本人に対する治癒魔法の効力はとても大きい。自分の波長で回復するのだから当然である。
またしても妙に艶かしいその行為に、見惚れてしまっていた。
「ほら、ボーっとしてないで、服を脱いで洗濯しなさい。解れた所は修繕してあげるから」
またアリスに迷惑をかけてしまった。それどころかアリスを傷つけてしまったのだ。
我を失っていたとはいえ、その事実は酷く私の心を痛めつけた。
アリスだって数少ない友達を失って悲しいだろうに、私の事を心配してくれた。
これ以上アリスを悲しませるわけにはいかない。これ以上アリスを傷つけるわけにはいかない。
アリスは私を信じてくれていた。アリスを裏切るわけにはいかない。
私がアリスにしてやれる事、何かないものだろうか・・・・・・
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