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投稿するまでもないSSスレ 7/7

66midy 22:2008/03/28(金) 21:33:17 ID:77zmpWH60
最初に彼女の死体を発見したのは、半妖であり─(略)─の上白沢慧音であった。
日課である人里の警護にあたっていると、里の外、森の生え際辺りの場所に、
低俗な3流妖怪が群れている事に気づく。
単に群れているだけかもしれないが、里を襲ってくる危険性もある。
だが3流妖怪程度なら、簡単に蹴散らせる。
害はないほど離れている距離とはいえ、人里を守る慧音にとっては見逃せない事だった。
下手したら用事で外に出た里のものが襲われている可能性もあるのだ。
最悪の事態だけはどうしても起こって欲しくない。
その事を願いつつ、慧音は現場へ向かった。


「────遅かった。か」
妖怪を追い払った場所には見事に"食事"された死体。
真紅の衣装を所々裂かれて、息絶えていた死体。
マナーも節度も無い、散らかった肉片。
衣装、体躯から見るに、まだ10代ぐらいの女の子であろう。
里を守り、人を守る慧音にとってその事実は、酷く自分を呪った。
私がいながら、守れなかった。自分の無力さを嘆く。
いつのまに里を出たのだろう。それを見逃してしまった自分を憎んだ。
自分に向けて込みあがる怒りを抑えつつ、死体の身元を確認する。

里のものではなかった。この顔は里にはいない。一瞬の安堵。
自分に対する罪が微かに軽くなったような気がした。
だがそれと同時に震えと恐怖が身体を支配する。
真紅に染まった衣装に見覚えがある。
特徴的な衣装。この衣装は本来紅白である。このオリジナルな体裁の衣装は彼女しか着ない。
目を疑う。
震えが強くなる。脈が速くなる。
この顔は知っている。

───博麗───霊夢?????????????




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