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投稿するまでもないSSスレ 7/7
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予想以上に、効果が如実に現れたことに喜びを抑えきれない。努力の力。そう、本来の姿はこうあるべきなのだ。
紅白人形を握り締めると、その感触が酷く手に馴染む。
自分が作ったからか、それとも彼女が『努力と道具の天才』だからか。
魔理沙自信その『道具』の才能に気づいていなかった。知らなかった。自分には何もない。全くとりえが無い。
無い所か、普通以下だと思っていた。何をやっても人並み以下。唯一、私が掴むことができるのは努力だった。
天才でも、貧才でも、だれでも得ることが出来る自分を高める力。
この私でも扱えるものはこの世には努力しかないと思っていたからだ。
違った。彼女はしっかり努力以外の才能を持っていた。
ただ、環境が環境だけに、その才能に気づくことは出来なかっただけであった。
最初にその才能を開花させたのは、勘当され、道なき道を歩き、行き倒れそうになった所を森近 霖之助という
男に助けられた時である。彼は魔理沙に魔力増幅装置を作ってあげた。
試作品であったそれは、大した力は持っていない。実際、彼も使ってみたが少し魔力が高まる程度。
当時の魔理沙は、そこまで魔力ももっていなく、この男と同程度であった。だが、多少の足しになればと、
無いよりはマシだと、作ってあげたのだった。
彼は驚いた。魔理沙が掴んだそれは、異常なまでに魔力を発生させていたからだ。
魔理沙はどちらかというと器用なほうではない。しかし彼女の才能がそれを目覚めさせた。
コツ、癖、使い方・・・掴んだだけで、握っただけで、それの仕組みを無意識に理解していた。
普通の魔法使い魔理沙が誕生してから、幻想郷にその名が知れ渡るのも、時間は掛からなかった。
箒を使いこなし、幻想郷最速の名を手に入れた。努力を積み上げ、地位を確立していった。
圧倒的な魔力を持つ怪物相手に、対等に、それ以上に渡り合った。
魔理沙は自分の存在を否定されるのが嫌だった。とても嫌な事だった。
だからこそ、認めてもらうために努力を積み重ねた。いずれ、霧雨家の名を継いでも恥じないように。
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