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投稿するまでもないSSスレ 7/7
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早苗「さあ、一子相伝ゆえに本来同時に放たれる筈のない弾幕……その同時攻撃に耐えられますか!」
レミィ「……(一対二だからとかじゃない……もっと深い、非常識な理由……。
あの巫女は、今の幻想郷で『妖怪殺し』を行う事に……躊躇がない……!)」
スペルカードルールにより、全ての殺しは遊びに置き換わってしまった。
しかし早苗は、外界からの来訪者であり、目的に対してのひたむきな姿勢は、
ある意味幻想郷においてはあまりに非常識過ぎた。
そして今の早苗は、妖怪を退治する事に全力を注いでいる。
殺し合いとなれば話は別だが、早苗がその気では、遊びではいなし切れない。
レミリアが迷いを見せた隙に、二重の星型弾幕がレミリアを包み込む。
レミィ「……しまった!」
早苗「獲った!これぞ秘術――」
フラン「きゅっとして……どかーん!」
レミリアを包囲し、閉じかけた弾幕を、フランの剣が切り開き、弾き飛ばす。
弾幕の切れ目から脱出したレミリアに、フランはグングニルを手渡した。
レミィ「フラン!さっきまであんなに怯えていたのに……」
フラン「もう大丈夫!霖之助が、お姉様にグングニルを渡せって!」
レミィ「そう……姉として、お礼をしないといけないわね」
早苗「援軍かと思ったら、この前倒した悪魔の妹でしたか。しかし何度やっても同じ事です!」
フラン「もう負けないよ、お姉様と一緒だもん!」
レミィ「……待ちなさい、フラン。あれがあと四人居たでしょう、それはどうしたの?」
フラン「あっちで霖之助が防いでる……早くあれを倒して戻ろう!」
レミィ「ふん……分身は同時に倒すのがセオリーね。戻るわよ、フラン。案内しなさい」
フラン「えっ……うん!」
早苗「何のつもりか知りませんが、逃がす物ですか!」
早苗「半人だと思って手加減していましたが、そろそろ本気を出さないといけませんね」
霖之助「おいおい、初手から御柱を放っておいて手加減はないだろう……」
軽口を返したが、霖之助は限界が近かった。
四人の早苗がローテーションで弾幕を張り、霖之助に休む暇を与えないのだ。
そしてそのテンポが次第に上がり、日頃動かない霖之助の体は既に悲鳴を上げていた。
霖之助「(これは……本気でマズいな。今より激しい弾幕じゃ、当たれば致命傷か……。
こんな事なら、魔理沙にちゃんと八卦路の手入れの仕方を教えておくんだった……)」
自らの絶体絶命の危機に、魔理沙の顔が浮かび、自嘲気味に笑みを漏らす。
その笑みの意味を取り違えた早苗は眉を吊り上げ――
早苗「『諏訪大戦 〜 土着神話 vs 中央神話』」
神奈子の神格と諏訪子の神格が最大限に発揮される、諏訪大戦を発動させた。
二柱の神格を借りた四人の力により、圧倒的な物量の弾幕が息つく暇もなく襲い掛かる。
レミィ「『スピア・ザ・グングニル』」
フラン「『レーヴァテイン』」
もはやここまでと、霖之助が目を閉じかけたその時、
四人の早苗に二つの影が襲い掛かり、弾幕を中断させる。
フラン「霖之助!大丈夫?」
霖之助「意外と早かったね。その様子だと、無事渡せたか」
レミィ「ええ、お陰様で。あんたは無事に見えないけど」
霖之助「まったくね……それでも、もう一頑張りするだけの意地は残しておいた」
吸血鬼姉妹を追って来た二人の早苗を加え、改めて総力戦の状況を見て、
霖之助は文字通りの精神力と剣の力だけで、何とか構え直す。
早苗「こうなったら、三人仲良く地獄に送って差し上げます!」
レミィ「フラン!霖之助!……お願い、少しだけ時間を頂戴!」
普段居丈高なレミリアの、懇願の声。
霖之助の男気と、姉を敬愛するフランの心を奮い立たせるには充分な物だった。
霖之助が力を振り絞って振るう剣が早苗の弾幕を掻き消し、
四人に増えたフランが各々全力でスペカをぶっ放す。
凄絶ながら決め手に欠ける弾幕戦の末に、双方が横一列の布陣になった。
レミィ「終わりよ……スピア・ザ・グングニル!」
運命を操作し、早苗が一列に並ぶよう仕向けたのはレミリアだった。
自ら導いた運命の通りに早苗が並ぶのを確認すると、グングニルを構えて疾走する。
その最後で鋭角に曲がると体を一回転させ、疾走の勢いをつけたグングニルを放った。
早苗「キャァーッ!」
紅い光は六連の破裂音を立て、熾烈な戦闘は終了した。
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