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投稿するまでもないSSスレ 7/7

25midy 9:2008/03/25(火) 23:25:22 ID:anLt7hoE0
アリスが不気味な微笑を掲げながら問いてくる
「ねぇ、どうして私がここに住んでいるかわかる?」
「・・・・・・・・・・・・ふん、どうせ死ぬのに知る必要なんてないわ」
「ここにはね、魔力が溢れかえっているの。魔法の森って呼ばれるのも不思議じゃないくらいにね」
「だからなんなの?今更命乞い?」
「どんなに破壊しても再生する不思議な森。ここなら本気をだしても構わない。
貴女は運命を操れるらしいけど、私だって操師、一級品のね。あなたを操れば運命だって操れるわ」
「抗うつもり?たかが妖怪ごときがこの私に?・・・・・・はぁ、冷めちゃったわ。
もういいわ、運命どおり早速殺してあげる、それも残酷に!!」
言い切ると同時に手から物凄い波動を飛ばす。スペルではない。殺すのが目的だけのそれ。
スペルカードルールではない。ただの殺し合い、スペル宣言等不要。
逃げ場も与える必要なんてない。ただ殺せばいい。本気の一撃。
アリスに向かって轟音とともに殺意の塊が飛んでくる。避けきれない。避けさせない。
いや、轟音が耳に届く前に、既に塊が彼女に被弾していた。物凄い波動が、そこを中心に飛び散り、
足元にある木々をなぎ倒していく。その一瞬の光景に置いていかれた轟音が、木々が倒れていく絵と同調する。
「・・・しまったわ。もっといたぶるつもりだった・・・・・・の・・・・・・に??」
噴煙が風に流され、塵となったアリスを確認しようとした。が、
アリスは微笑を保ちながら、浮いているのだ。傷一つ見当たらない、服のほつれなども無い。
本気の一撃だったはず。あんなものを喰らって耐えていた生き物なんていまだかつて見た事が無い。
狼狽するレミリアを見てアリスは鼻で笑う
「フフ、これが貴女の本気?久し振りに本気をだせると思ったのに、がっかりだわ」
レミリアの頬を冷たい水が滑り落ちる
(この私が、たかが妖怪ごときに恐怖を???ありえないわ、運命は絶対よ)
震えているレミリア。生き物に対する恐怖など今までかつて味わったことが無い。
生き物の頂点なのだから当然である。声が出ない。震えが止まらない、歯を食いしばっても、体が言う事を聞かない
「いい表情ね。一生で初めての恐怖を味わった顔かしら。参考になるわ。とても、ね。」
レミリアは歯茎から血がだらだらと溢れている。歯を食いしばることで恐怖に打ち勝とうとしているのだ
「───っぐぁあああ、妖怪の分際でえええええああああああああああ」
怒り。その力を借り恐怖を乗り越え、アリスに対し、さらに激しい死の塊を放出する
強大な力を、吸血鬼のプライドを、怒りを、運命に抗う哀れな虫ケラに対し全てをのせてぶち込む。

瞬間、目の前が紅き閃光で真っ赤に染まる。一瞬遅れて、脳を揺さぶるかのような轟音、もう音と呼べないくらいの
衝撃が身体を駆け巡る。追い討ちをかけるかのように凄まじい風圧、それだけで白黒のスペカの数倍はある。
その力に耐え切れず、術者本人も吹き飛ばされる。光と音と圧力と、もう自分がどこにいるか、どっちが天か地か
なにもわからない。別世界に放り込まれたような、そんな感覚。




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