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投稿するまでもないSSスレ 7/7

144名前が無い程度の能力:2008/04/03(木) 00:14:50 ID:fsk.XD2U0
「まったく、うち以外ろくな従者がいないわね。月の姫、あなたの所はどうなのよ?」
「だめだめ、全然逆らえないもの」
苦笑を浮かべて、永遠の姫君は吸血姫の問いに答える。
「財布も指揮権も全部永琳が握ってるのよ?プロバイダ契約切られそうになった時は土下座して謝ったわよ」
私は名誉会長で、代表権を持った取締役はあっち、と輝夜は永琳を指差す。
「じゃあ、あのへにょ耳ウサギはどうなのよ?あれは薬師の弟子なんでしょう?」
「格闘家じゃあるまいし、薬学の先生と生徒でなんで命の掛け合いするのよ」
ドライに答える薬師。
「それに私は姫のペットですから」
仮にも人型の存在が口にするには問題がありそうなことを、月ウサギがさらりと言う。
「じゃあ、そのお姫様のためなら命をなげうつの?」
「犬じゃあるまいし、ウサギにそんなこと期待する?」
馬鹿馬鹿しい、と月の姫。


「じゃ、じゃあやっぱり幻想郷一の従者はうちの咲夜で決まりね!」
「消去法っぽいけどね」
百年来の友人に茶々を入れられる吸血姫。まあ、勝ちは勝ちでいいじゃない。

「そういえば、お前はちゃんと給料貰えているのか?」
「私は取締役の一人よ?利益が出なきゃ報酬なんて無いわ」
居合わせた黒白の魔法使いの問いに、メイドが答える。あれ、なんかうちも怪しい雲行き?
「生産性皆無の居候は新書の費用を請求してくるし、強行突破してくる不法侵入者から受ける被害も馬鹿にならないし」
そのうえ、主は見えっ張りだから遊興費もかさむし、と紅魔館三大支出を一睨み。
「門番自慢の菜園が無ければ、今ごろ会社更生法のお世話になってるわね」
ああ、ヒエラルキーが音を立てて崩れて行く。まさか実は美鈴にも頭が上がらなかったなんて。
「お嬢様は紅魔館の頭首なんですから、どうぞ御気になさらず」
「は、はい。アリガトウゴザイマス……」

権力闘争とも階級闘争とも無縁の幻想郷。
そんなものは、まだしばらく幻想入りはしそうにないのです。




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