レス数が1スレッドの最大レス数(1000件)を超えています。残念ながら投稿することができません。
東方キャラに演じてほしい名(迷)台詞・シーンスレ その7
-
靈夢「その目で、外の世界を見なさい。その身体も、その心も、あなたのもの。
私たちのことは忘れて、自分のために生きて」
もう私に縛られることはないの、霊夢。
遅くなってごめんなさい、まるで靈夢はそう詫びているようだ。
靈夢「そして──新しい人生を探しなさい」
靈夢は震える手で懐から陰陽玉を取り出そうとして取り落とした。すでに意識が失われかけているのだ。
痛みに荒れていた呼吸も、いまやすっかり弱弱しくなっており、目を凝らさねば胸や腹が微かに上下しているのも判らない程だった。
靈夢は目蓋を落として、間を置かずに訪れるであろうものを受け入れる準備をした。
靈夢「紫、巫女は1人で……いや、巫女はもういらない……」
閉じた靈夢の目蓋の端から、透明な雫が頬を伝い落ちる。
霊夢は陰陽玉を拾うと、靈夢の手に戻した。
靈夢は僅かに目蓋を持ち上げて、霊夢の姿を見る。
娘であり、姉妹であり、かつて弟子であり、そして敵だった少女。
目の前のこの少女は自分にとって実に多くの、複雑な面を持っていたが──今、それがただ1つの意味へと収束した。
誰がどう思おうと、結局はそれでいいじゃないか。
自分が子を持ったという夢を見ても。自分の意思を受け継いだ人間がこの世に存在したという夢を見ても。
人間は、夢と同じ材料で織り成されている。誰かがそう言っていた。
この夢だけは、この希望だけは、神々のものでも、紫のものでもない。自分ひとりのもの。そして、もうすぐ訪れる死も。
靈夢「いいものね……」
手許から陰陽玉が落ちた。
靈夢の呼吸が消えゆくのを、霊夢はそっと見届ける。
舞い散る桜の花びらを見つめながら、まるで星に囲まれているようだと、霊夢は思った。
紫は宇宙へ行ったことがあるという。
いま自分の目の前にある景色は、彼女が月から見た風景にどれくらい似ているのだろうか。
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板