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東方キャラに演じてほしい名(迷)台詞・シーンスレ その7

786絡新婦の理(大幅に省略):2009/05/06(水) 10:44:15 ID:hOk9IxIo0
「あなたが――蜘蛛だったのですね」

 低い、落ち着いた声だった。
 朽ちかけた墓石。そして――紅白の巫女。
 対峙するのは茶色に染まった女である。
 紅白の巫女は努めて無表情を装っているようにも思えた。ただ、それが場を
取り繕うための表層であるのか真に感情の起伏がないことに起因する巫女の内
面の発露なのか、女にもそこまでは判らなかった。
 巫女は続けた。
「八方に張り巡らされた蜘蛛の巣の、その中心に陣取っていたのは実はあなた
だった。捕らわれた蝶はその綻び傷んだ翅の下に、実は毒々しくも鮮やかな八
本の長い長い脚を隠し持っていた訳だ――」
 女は云う。今更何を仰るのです、事件はもう解決しています――。巫女は云
う。事件は解決しても、あなたの仕掛けは終わっていない――。

「一年前――疫病を使用しましたね」
「さあどうでしょう」
「二箇月前と、そして一週間前にも」
「ならば、何だと?」
「遣り過ぎ、ですよ」
「三人とも遠からず亡くなる筈の人でした。私は今申しました通り、己の居場
所を作っただけ。黙っていては誰も居場所を用意してはくれません」
 巫女は、女に向き直る。
「それでもあなたは遣り過ぎだ。幾ら居場所を獲得するためとは云え、あなた
はいったいあなたの後ろに幾つ骸を転がせば気が済むのです」




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