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東方キャラに演じてほしい名(迷)台詞・シーンスレ その7

437ロリータ:2008/09/13(土) 13:08:32 ID:WHjDp2/M0
車の中に戻ろうとした途中、苦痛の表情が、輝夜の顔をよぎった。
私の横に腰を下ろすときにも、さらに意味ありげに、もう一度よぎった。
「まっすぐ行って」と私の輝夜は金切り声で叫んだ。
「了解。まあそう怒らないで」(静まれ、いい子だから、静まれ)
私は彼女をちらりと見てみた。ありがたいことに、彼女はほほえんでいた。

「この、八意永琳」と彼女は言って、愛らしく私にほほえみかけていた。
「あんたを見てるとムカつくんだよ。あたしってフツーの女の子だったのに、
 なんてことしてくれたの。警察呼んで、この女に蓬莱の薬を飲まされたって
 言ってやるわ。もうっこのぉ、いやらしいマッドさいえんてぃすと」

冗談を言っているだけなのだろうか? 彼女の愚かしい言葉には、不吉にも
ヒステリックな響きがあった。しばらくすると、舌でスーッという音を
たてながら、彼女は痛みを訴えはじめ、座っていられない、あたしって存在を
あなたが引き裂いたんだ、と言った。汗が私の首筋を流れ、耳をぴんと立てて
道を横切ろうとしているウサギか何かをもう少しで轢きそうになり、
ご機嫌斜めな連れはまた私をののしった。ガソリンスタンドで停まると、
彼女は一言も言わずに這い出して、長いこと帰ってこなかった。

「ねえ」と彼女はあの無感情な声で言って、それが私をひどく傷つけた。
「小銭ちょうだいよ。お母さんのいる病院に電話かけたいから。番号何番?」
「早く乗って」と私は言った。「電話しちゃいけない」
「どうして?」
「早く乗ってドアを閉めなさい」
彼女は言われたとおりにした。スタンドの老人がにこにこと彼女に笑いかけていた。
私はいそいで幹線道路に出た。
「お母さんに電話をかけたいのに、どうしていけないの?」
「実を言うとね」と私は答えた。「あなたのお母さんは亡くなったわ」

ホテルで私たちは別々の部屋を取ったが、真夜中に彼女がしくしく泣きながら
私の部屋にやってきて、私たちはとてもやさしく仲直りをした。
おわかりのとおり、彼女にはまったく他のどこにも行く当てがなかったのである。




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