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虐待・虐殺小説スレッドPART.4

524:2008/04/27(日) 17:31:55 ID:???
>>509〜より続き
『裏話 〜後遺症〜』




ひょんなことから、ウララーはぽろろというAAと一緒に暮らすことになった。
謎だらけの建物の中で出会った、謎だらけのぽろろ。
ウララーは、その謎については言及しなかった。
無駄なしがらみが増えるかもしれない、と考えてのことだ。

しかし、ウララーのその考えはいずれ自身を滅ぼしてしまう。
気がついた時には、既に手遅れになっているだろう。
忠告する者もなく、ウララーは悪夢に巻き込まれていくのだ。

―――その話は、少しばかり先の話。



新しい生活。
ぽろろは新たな家族に歓迎され、ウララーは新たな家族を招待する。
これから、賑やかな毎日が始まっていく。

そう想っていたのもつかの間。
家族が増え、愉しい未来が待っていようが、爪痕には是非もない。
ウララーに飢えと渇きが再び襲い掛かってきたのは、すぐのことだった。




朝。
久しぶりに、ラジオの音に更に声を重ねての朝食。
飛び交うのは自身とDJ、そしてぽろろの言葉。
賑やかとまではいかないが、一人とラジオのみよりは遥かに良い。

だが、それらを邪魔するかのように精神が疼く。
水分で補うことができない喉の渇きを、訴えていた。
まるで心の中に潜み、小さく暴れる悪魔のよう。
平然を装おうとするも、やはり顔にはうっすらと滲み出るようで。

「・・・ウララー?」

「ん? どうかしたか」

「いや・・・どこか、具合でも悪いのかなって」

「別に、何ともないが」

会話を重ねる度、心配される回数が少しずつ増えていく。
それは渇きが強まっていくのと、殆ど同じ早さだった。

ぽろろに余計な負担を掛けまいと、毎日虐殺厨を捜した。
だが、あの日出会った女の次は、未だにない。
路地裏も公園も、血塗れの廃屋にすら虐殺厨はいなかった。

もう既に少年の話は耳にしないし、新たな殺人鬼が生まれた事も聞いたことがない。
自分の知らない誰かに怯えているのか、或いは少年が遺した事件の名残か。
虐殺厨がいない理由を、様々な憶測を並べて考える。
だが、渇きのせいで思考も鈍り、ちょっとした推理すらままならない。
あがけばあがく程、渇きはゆっくりと精神を蝕んでいった。



ぽろろと出会ってから、何日目かの遅い朝。
もはや渇きを隠し通す事は出来ず、しっかりと顔に出てしまっている。
とりあえず疲労のせいにはしておいたが、家主がこれで良いわけがない。

擬似警官を取るか己を保つ事を考えるべきか。
迷った揚げ句の答を、今日実行することにした。
いつもと同じ物を持ち、いつもの時間に外に出る。

「それじゃ、出掛けてくるから」

「うん。いってらっしゃい」

ぽろろに見送られた後、ゆっくりと玄関の扉を閉めた。


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