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まじかる☆ている

62ウェルク:2006/03/14(火) 22:16:47
そして日曜日・・・
ルシィはシュナを元気づけるためにデートに誘おうとした。シュナの部屋に
入ると、シュナは昨日ルシィが置いたルシアンの手紙を読んでいた。シュナ
はルシィの方を向く時にさりげなくそれをポケットにしまった。ルシィは見
て見ぬふりをしてシュナを「一緒に出かけないか」と誘う。シュナは承諾して
ルシィと共に出かけた。町を歩いているとシュナが行きたいところがあると
言ってルシィはシュナに従って馬車に乗り込んだ。そして二人は世界樹へと
辿り着いた。二人は始まりの場所へ進んでいく。そしてシュナは話し始めた。
「今日起きたらね、ルシアンからの手紙があったんだ。そしたら・・・昨日、部
屋の前にルシィ君・・・君がいたんだ」
ルシィは黙って聞いていた。
「ルシィ君・・・君は何者なの?ルシアンと・・・どういう関係なの?関係ないって
言ったら、嘘だよね・・・」
ルシィは戸惑う。シュナのそんな真剣な表情は初めて見たからだ。
「ねぇ・・・どうなの?それとも・・・君が・・・・・・あいつなの?」
ルシィはここまで聞いて思った。(もう限界だな)
「・・・そうだよ、俺がルシアンだ」
ルシィは思い切って言った。シュナの表情が悲しげに歪んだ気がした。
「・・・やっぱり・・・。ねぇ、どうして?どうして・・・こんなにちっちゃくなっちゃ
ったの?」
シュナは涙声で言う。見るとシュナの瞳には涙が浮かんでいた。
「ごめん、騙すつもりはなかったんだ・・・」
ルシアンは謝るしかなかった。それ以外に思いつかなかった。
「どうして私に言ってくれなかったの?どうして私に黙ってたの?」
シュナの悲痛な声がルシィの耳に入る。
「私・・・ルシアンの力になれたよ・・・・・・」
シュナはただただ訴えていた。ルシアンへの想いが・・・抑えきれなくなって
いた。
「私・・・そんなに頼りにならなかった?なんで・・・話してくれなかったの?」
シュナのそんな主張をただただ聞いてるわけにはいかなかった。ルシアンは
口を開く。
「戻りたくなかったのかも・・・」
「え・・・?」
シュナは"何を言ってるの"って感じだ。ルシアンは続ける。
「戻りたくなかったんだ・・・きっと。今の俺には前の俺になかったものがある
。だから・・・居心地がいいから、戻りたくなかったんだと思う」
ルシアンは心の中を、思っている事をそのままシュナに伝える。シュナは悲
痛な表情になる。
「そこは・・・違うよ。そこは・・・ルシアンの居場所じゃないよ・・・・・・。見えない
の?そこで押し潰されそうになってる沙々やレンやティアナやファーファ達
のこと・・・。みんな自分の運命と頑張って戦ってる。そんな場所が、ルシアン
には居心地がいいの?」
ルシアンは何も言えなくなった。
「ルシアンは・・・逃げてるだけだよ。自分の運命から・・・逃げてるだけだよ」
ルシアンは思う。
(確かにそうかもしれない。俺はただ・・・逃げていただけかもしれない・・・)
「私を・・・おいていっちゃうの?一人でそちら側に逃げて、私・・・置いていか
れるの?そうだよね・・・ルシアンにとって、私なんて足手まといなだけだ
よね」
それを聞いてルシアンも黙っていられなかった。
「違う!違うんだ!」
「違わないよ・・・。私なんて・・・ルシアンにとっては・・・」
そこまで言ってシュナは言葉に詰まった。正確には、泣いて言葉にならなか
った。ルシアンは思う。
(シュナはここまで・・・)
「また・・・花を咲かせてくれないか?」
ルシアンはシュナに言う。
「え・・・?」
突然の言葉にシュナは戸惑う。


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