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おちゃめくらぶ掲示板

82御茶目菜子:2009/12/23(水) 13:13:30
PineViewへの完全移行で喜ぶのは誰・・・?
Pine Trailの今後
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/ubiq/20091222_338837.html
PineViewに関しては昨日、12月15日に書いているのでもう一度復習や補足という形で
上記リンク先のコラムを見ていくとするにょ。

Pine Trailの主な改善ポイントは下記の4つにょ。
(1)チップの小型化
(2)消費電力の低減
(3)性能アップ
(4)DDR3への対応

まずはチップの小型化についてみていくにょ。
すでに書いたようにCPUにノースブリッジ相当の機能を内蔵したためにCPU+ノースブリッジ
+サウスブリッジという3チップ構成だったのが2チップ構成へと変わったにょ。
しかも、巨大だったノースブリッジがCPUに内蔵され、サウスブリッジも小型化された
ためにチップのフットプリント合計は4分の1くらいまで小さくなっているにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/img/pcw/docs/338/837/html/ubiq1.jpg.html
この図を見ればその違いは一目瞭然にょ。
これが出来たのも130nmという旧世代の製造プロセスで作られていたノースブリッジが
45nmの最新の技術で小型化できたためにょ。(従来は外部バスの幅が必要であるために
かなり縦長のCPUダイだったAtomもノースブリッジを統合することで正方形となったため
サイズが大きくなったけど歩留まりはそれほど悪くないと思われる)
これにより、小型化が容易になるにょ。
とはいっても、昨日も書いたように10インチクラスのネットブックが主流の現状において
このチップのフットプリントの小型化はそれほどの影響力は無さそうにょ。
再び7〜8インチクラスのものが主流になるとは思えないからね。

次に消費電力について見てみるにょ。
熱設計を示すTDPは下記のような感じになっているにょ。

      CPU  ノースブリッジ サウスブリッジ  合計
Atom N270  2.5W    6W      3.3W     11.8W
Atom N450  5.5W   CPUに内蔵    1.5W      7W
(参考)Atom Z 2〜2.4W (ノース+サウスで)2.3W    4.3〜4.7W

TDPは熱設計電力ということでイコール消費電力とはいえないけどフル稼働でもこの電力
以下という目安にはなっているにょ。
これを見ればPineView(Pine Trail)がいかに消費電力が下がっているかが分かるにょ。
とはいえ、実際はフルパワーで動作させることよりもアイドル時の方が多く、PCの動作
時間は平均消費電力がどの程度かということが重要になるけどチップ数が少ない方が
有利だからね。
平均消費電力はCPUだけならばULV PenMでも1W程度に抑えられ、チップセットやメモリが
各1Wくらいの消費電力で無線LANや液晶モニタの消費電力も馬鹿にはならないという
ことでシステム全体では10W近い平均消費電力となっているにょ。
50Whの6セルバッテリで実駆動5時間のネットブックであれば平均消費電力は10Wとなるけど
AtomはCPU単体ならばN270でも数100mWということで平均1WのPenMよりも小さくなっており
それがさらに小さくなっても駆動時間増はたかが知れている(仮にAtomのCPUの平均
消費電力が300mWだったとしてそれが100mWになっても駆動時間が3倍ではなく2%変わる
だけでしかない)けどチップセットの消費電力というのは大きいままだったのでこれが
削減されることによりシステム全体の消費電力は1割程度小さくできると思われるにょ。
昨日も書いたように新型Eee PCで従来機種と比べバッテリ容量あたりで1割駆動時間が
延びたのはこの影響だと考えられるにょ。
ただ、TDPはAtom Z+US15Wよりも大きいため小型化が容易、消費電力が下がっているとは
いえ、Atom ZのシステムをPine Trailにそのまま移行するのは容易ではないにょ。

次に性能アップに関してだけどこれはそれほど大きなものではないにょ。
CPUはコアが変わってないために従来はノースブリッジに内蔵されていたメモコンがCPUに
内蔵された分だけ速くなったくらいだからね。
GPUに関しては従来のノースブリッジ(945GSE)に内蔵されていたGMA950からGMA3150に
なったことが大きいにょ。(上記リンク先ではGMA950ベースと書いてあるけど他所では
GMA3150となっているためここではこちらで書くことにする)
GM965に内蔵のGMA3100ものがベースになっていると思われるけどハードウェアはDirectX10
対応となっているもののドライバが対応できなかったので実質DirectX9までの対応と
なっているにょ。

ただ、シェーダ性能は最大2倍になったもののHD動画再生支援機能を持たないし、GPU
クロックもTDPを下げるために抑え気味になっていることからゲームをプレイするのに
十分な性能とはいえないにょ。
同じくGPUがCPUにパッケージされたメインストリームPC向けのClarkdale/Arrandaleは
大幅にスペックアップされ、ローエンドの単体GPUであるRADEON HD4350を超えるような
性能を持っており、一般的なゲームは普通にプレイできるのだけどPineViewに内蔵の
GMA3150は945GSEに内蔵のGMA950の1.5倍くらいの性能ではとてもゲームは快適とは
いえないにょ。
というか、CPUがボトルネックになるのでGPU性能だけ高性能化しても無意味だしね。
ただ、動画再生では再生支援機能に対応したION(Atom+GF9400)が従来であれば有用
だったのがPineViewではノースブリッジ内蔵でIONが対応できなくなったというのが
ネックにょ。
オプションで動画再生支援カードを内蔵可能なネットブックもあるけどそのためだけに
数1000円のコストアップはネックとなるにょ。(画面表示すべてで有用となるGPUとは
違い、動画再生支援カードは再生支援に対応した動画がスムーズになるだけだし)

次にDDR3対応だけど現行のPineView(N450)はDDR3には対応してないにょ。
正確には内蔵されているメモコン自体はDDR3に対応しているけどDDR2にしか対応して
いない状態となっているにょ。
DDR3の普及や価格下落を見越してDDR3に対応したPineViewを出荷する予定となっている
模様にょ。
12月15日にも書いたように価格暴落していたDDR2は価格が正常ラインに戻り(見方に
よっては暴騰ともいえるけどチップの原価を考えると現行の価格がまともな価格と
思われる)、DDR3は徐々に価格が下落しているために現状ではほぼ同レベルの価格と
なっているにょ。
それが、来年前半にはDDR3の方がDDR2よりも出荷数が増えるために価格が逆転する
見込みが高くなっており、近いうちにDDR3対応のPineViewが出荷される見込みが高く
なっているにょ。

PineViewはCPUの価格はノースブリッジが内蔵された分だけ従来よりも割高になっている
けれどトータルとしては金額的には変わらないためPCメーカー側とすればPineViewを
使わない手はないにょ。(デメリットはなく上記のようなメリットがあるわけだし)
だから、来年登場するネットブックは完全にPineTrailにシフトするものと考えられるにょ。
来年第1四半期でN270、N280の発注を終了するから移行は必然的だしね。
この急速な移行にはIONを警戒するという意図もあるかもしれないにょ。
Flashが10.1から支援機能に対応しているため動画を快適に見たい人にはCULVを推して
いきたいIntelとしてはIONは邪魔な存在だろうからね。
現在法廷で争っているとはいえ、ネットブックでnVidiaのチップセットを認めないとは
公式では言えないけどPineViewに完全移行してN270、N280の注文受付を終了すれば事実上
使えなくなってしまうわけだからね。
だから、PineViewへの完全移行はユーザーの選択肢を狭めるという面では喜ばしいもの
ではないにょ。




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