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伺かイベント雑談スレ

445任意たん@age推奨:2020/06/10(水) 04:52:11
※ネタバレ注意

●忘れられる物語

異常な空間では、太陽も月も信用できず存在しないカラスが鳴いて無風の中で髪が揺れる。
それなら、人形である彼女もまた幻の存在なのかもしれないが、しかしこの場において唯一味方であり触れることもできる彼女は心強い。
しかし、アンインストールの最後の一言が強烈な効果を発揮する。
ここはユーザたる「貴女」の心象世界なのかもしれない。
人形は「貴女」がかつて愛し忘れてしまった思い出であり、残光のように最後の機会を与えてくれたのかもしれない。

●[Peace Maker]

AI時代の後、メインAIが暴走したポストアポカリプスの日本を舞台に、残された文明の遺物を拾い集めては日銭を稼ぐスカベンジャーがユーザとなる。
起動時の成果はランダムであり、収集品を集めて世界に思いを馳せながら、売買して稼いだ金銭でhighlightの服を買ったりするのだが、途中でとんでもない鉄塊を拾ってくるとキャラクターが増える。
見た目はゴツゴツとメカメカしいのだが妙に軽口を叩くのが面白く、淡々としたhighlightとの比較すると良いアクセントとなっている。
このゴーストのポイントとして、メニューのSF感があげられ、文字だけの表示ながらアンダーラインやフォントの色使いがうまく、SF感を強く漂わせる縁の下の力持ち。
シンプルな「SSPデフォルト+」バルーンともよく合うが、似合うバルーンを探すのも楽しそうだ。
ピース、ハイライト、ラッキースターといずれもタバコの銘柄。
スカベンジャーには廃品回収という意味があるが、抗酸化物質という意味もあり、タバコの毒との対比にも見える。

●田中全自動

「田中全自動は全自動洗濯機である」という短い初回トークが凄まじいインパクトを放つ。
ネタ系かと思いきや、機械のAI化が進み、家電がAIを持って全自動になった世界を、AIのモノローグという形で描く。
宇宙進出に対し「宇宙にはどんな汚れがあるのだろうか」という考えを抱くのが洗濯機らしく、また自身の役割を果たすことに全力なAIらしくて良い。
最後には逆恨みした人間によって破壊されてしまうが、その瞬間に恐怖を理解し、本体にフィードバックできないことを無念に思いながら消えてゆく田中全自動に一抹の憐憫がある。

●幸福の国のラーラ

世界は捨てられて、狂っていて、もうどうしようもないほど壊れているのを薬で誤魔化して生きている。
作者名の燻製ニシンは、本質からの目くらましである燻製ニシンの虚偽のことだろう。
そしてこの言葉自体が、小説や物語で使われる用語であることがヒントになるのかもしれない。
これはアリスの空想によって作られた世界で、やがてアリスは空想するのをやめてしまった後も残された、ファンタジーのディストピアなのだろうか。

●hey,Jack!

ネットワーク更新対応ゴーストなので、まずはネットワーク更新して専用バルーンを導入しよう。
スケボー少年と、スプレー缶での壁画、すなわちグラフィティアートの作成にやってきたユーザの出会いと別れが描かれており、そこにあるのは少し粗暴ながらも純粋さの残る少年との、奇妙な距離感と信頼感。
彼はスケボーの練習をひたすら続け、ユーザはひたすら壁に作品を描きながら、ときおり会話を続ける。
夜の人気のない場所、そしてスケボーの車輪がアスファルトをこする音が聞こえてきそうだ。
やがて制作は終わり、作品が残る……が、数日後に工事で破壊される予定の場所であったことが判明する。
ここからの流れが美しい。
ユーザはアーティストであると同時にフォトグラファーであった。
スプレー缶による色彩は背景に過ぎず、そこを舞うスケーターこそがユーザの求める作品であり、その瞬間に撮影された写真は、一体どんな作品に仕上がったのだろう。


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