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伺かイベント雑談スレ
443
:
任意たん@age推奨
:2020/06/10(水) 04:50:45
※ネタバレ注意
●あたしの作者はもういない。
readmeに参考としてあげられているSCPは、文字を改変する能力を持つ怪異であり、文字色が重要な意味を持つ。
そしてこの「いみな」は自分の意味を見失った、若いゆえの人生の悩みを持つ女の子に見えるかもしれない。
そうではない。
この137番は創作物に過ぎず、そもそも自分の意味自体を持っていなかった。
赤字の意味は「真っ赤な嘘」……彼女は自分自身の根本を偽りながら生きているが、それでも懸命に生きようとしていて、そんな彼女となら長くいれば好きになれるのかもしれない。
●あなただけを見つめる
去年は受験だったらしく、久しぶりにあったお姉さん。
かつては田舎で一緒に飛び回っていたのに、少年たるユーザはすっかり体格も良く、都会で暮らし始めている。
変化を拒み、関東を「外の世界」と呼び、幻想のような田舎の思い出を語る、美しい女の子。
彼女はイマジナリーフレンドなのか、物怪なのか、あるいは昏倒するユーザに呼びかけている人物なのか。
ユーザが彼女を望む限り答えは帰ってこないのだろう。
●McGuffin
マクガフィンには解釈の差もあるようだが、目的や動機ではあっても物品自体には特別な理由がないもの。
お題は典型的なマクガフィンのワードの組み合わせであり、それぞれにトークがあって短く軽妙な語り口で読みやすい。
トークには様々なパロディが含まれているため、わかるとクスリとくるものが多い。
サーフェスもあっさりしているのだが、それが逆に味になっている。
●あの儚い夏の夢
風鈴が語るのはある夏祭りの逢瀬の様子であり、その思い出が断片的に蘇る。
一発ネタと言えるゴーストであるが、非常に甘酸っぱい青春の一時を奏で、色々な意味で刺さる人には刺さる内容。
●Lastgunshot
残された手紙と遺留物、そしてそれを読み上げる本人を模したプログラム。
模したとは言うがおそらくは電脳化された精神のコピーなのだろう。
人の精神のコピーを残してもそれが本人と全く同じだとは限らないということが示され、手紙の翻訳にある僅かな違いがどこから生まれたのかを想像したくなる。
特殊な構造をしており、遺留品がゴーストデータのフォルダ内に残されており、キーワードを読み取ってゴーストに伝えると、全ては残酷なまでに明瞭となってしまう。
あくまでも消えゆくことへの諦念が現れていた真作と、一緒にいたいと改変を施された贋作の、その僅かな違いが心に刺さる。
●ご主人さまのお屋敷は、廃墟。
意気揚々と屋敷を案内してくれる、主人となるべき若い男の子だが、話を聞けば聞くほど違和感が生えてくる。
寝室を異常に怖がったと思えばノックを強要したり、言動が一貫せず、彼が言う屋敷の様子も色々とおかしい。
トークのみの描写にも関わらず、不気味さと狂気が薄ら寒くなるほど滲み出てくるのは非常にうまい。
●空色カノジョ
時間帯による分岐を最大限に生かした作品で、姿がその時間帯に合わせた空の色に変わる美しいギミックを持つ。
ユーザは彼女が「見えない」という、王道とは逆の展開で、見えないがためにその時の空模様が透けて見えているのだろうか。
ともすれば少女らしい日常会話ながら、そこに匿名らしい姿の透明さが相まって、不思議な存在感を醸し出している。
●ニムロドの矢
これはネタバレしないと楽しめないゴーストかもしれない。
本来のトークではハードボイルドなトークが繰り広げられているが、作話度の状況により、トーク内の単語が近い意味の言葉にランダムに置き換えられている。
イベントもまたこの影響を受けているため、最初から全開放されているが意味を掴みとれない。
作話度は二重人格のそれぞれの好感度の差で算出されるので、片方は高くもう片方は低くする必要があり、コミュなどを使って値の調整をするのは言葉のかけひきのようなゲーム感がある。
トーク中のモノローグだけは変わらないので、できの悪い直訳を見るような気持ちで推測しつつ何度も見ることで意味を掴むこともできるのだが、急に古めかしい言葉と口語が交じったりするのでそのシュールさを見るのも楽しいかもしれない。
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