[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
新・戦場スレ Part1
71
:
◆tb48vtZPvI
:2016/06/07(火) 23:26:41 ID:tut4b/Fc
…ドナールの反応は大方の予想通りだった。殆ど悲鳴と化した怒声を聞き流しながら、ミックは状況打開の術を思案し続けていた。
脱走の報告を聞いた時はまず憤怒が腹の底から突き上げて来た。それをかろうじて自制した後、襲ってきたのは焦燥や憂慮より虚しさだった。
白紙に戻った脱出計画。それ抜きでも到底足りない戦力。物資も十分ではなく、100万を超す市民の移送を行うなど、どう考えても不可能なミッションだ。
先達たちは「コズミック・オーダーに不可能はない」と言う。不可能と見られたミッションを多くこなしてきた。だがそれは針の穴へバスケットボールを通すのにブラックホールを用いるような無茶も
しかしここまで国防軍上層部が腐敗していようとは……
その時ミックのニューロンに電流が走る。
「…いいえ、准将。私の見識不足でした。司令官閣下は、サイラス3を守護るために自ら犠牲になろうとお考えになられたのです」
唖然としてドナールがミックを見つめ返してきた。ミックは最大限のニンジャ演技力を発揮しなければならなかった。
「難民と共和国国防軍の高官…帝国軍にとってどちらがキンボシ・オオキイとなるかは自明の理でしょう。しかも防衛艦隊はご丁寧にステルスまで使っている。大切なものほど隠したくなるものですから」
もちろん咄嗟に口から衝いて出たデマカセ・エクスキューズである。しかし状況を好転させたければ、ドナールもこの嘘…この判断に乗るしかない。
最悪のシナリオは、ドナールが「知るかバカ! そんなことより司令官救出だ!」などと言い出すことだ……彼が国防軍への忠誠が盲目的なものではないことを、ミックは祈った。ここでフェアリー・フォースまで削られては、新規の脱出作戦が立ち行かなくなるのは明らかだったからだ。
こうして2時間に渡る協議の末、当初の予定より24時間繰り上げで脱出作戦が決行された。
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板