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新・戦場スレ Part1

32 ◆HU7XfvOYA2:2016/05/24(火) 22:29:55 ID:lQUKu6Ow

爆音、轟く悲鳴、此処は地獄の一丁目。白薔薇の騎士と忍者、手負いの妖精は鋼鉄の餓狼達と相対するが人々を護るためには手は足りず、吹き上げる炎は街を飲み込み、罪もない人々の命を奪っていく。込み上げる怒りは己が身を焦がし、既に肉体は走り出していた。
「確か……此方に吹き飛ばされていた筈…あった!」
目的は先程頭部を破壊された一つ目の巨人、サブカメラが生きていれば問題は無いが…あった。地面に倒れて沈黙し、コックピットは既に無人、パイロットは脱出済み。なれば、後は実行に移すのみ。
「よぉし…コイツ、動くぞ。」
コックピットに乗り込みコンソールを叩き、強制起動。カメラをサブに切り替えるとノイズ混じりではあるがモニターに周囲の映像が映しだされた。次いでに武装も確認、どうやら弾数は残っており自衛くらいは問題は無さそうである。操作用のレバーを握り締め、一呼吸。
「さて……どう生き残るか。」
実戦は初ではないが、現状は芳しくない。機体をゆっくりと動かし、その場に立ち上がらせる。ズシンと身体に衝撃が走り、改めて鋼鉄の巨人を動かしたのだと実感する。故郷に居た時は仲間達と野盗や害獣相手に大立回りしたが、今は居ない。焦らず、気負わず、冷静に状況を把握しなければ死あるのみ。再度、一呼吸。そして、心の内から湧き出る怒りが燃料となり、身体を暖めてくれる。倒れた拍子で手放していたハンマーを右手で掴み拾い上げ、両手で構えると軽く振り回し具合を確認する…良し。
「フンッ!」
近くの市民の避難経路の邪魔になっていた瓦礫をハンマーをゴルフのドライバーを振るう要領でフルスイング。轟音と共に瓦礫は吹き飛び、吹き飛んだ瓦礫は遠く離れていたサイクロプスの頭部を直撃。
「アーッ!!」
汚い悲鳴と共に撃沈し、行動不能にしたことを確認。幸か不幸か、少なくとも周囲には敵か味方かの識別にはなっただろうか。拡声器のスイッチを入れて、呼吸を整え呼び掛ける。
「市民の皆さん!此方から避難が出来ます、焦らず近くの誘導員の指示に従って避難してください。」
……どうやら、市民も落ち着きを取り戻して誘導に従い避難を継続している。自分に出来ることは、護るだけだ。


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