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汎用スレpart1
59
:
元鳳
◆LrBYZIhU4E
:2012/03/25(日) 19:55:01 ID:4sHd40qo
プロローグ『安芸之若鷹』
毛利家・・・時は戦国、毛利元就によって安芸のみならず中国に一大勢力として名を馳せた名家である。
現代では勢いを衰えさせてはいるものの、名家の威光を借りようとやって来る者達も後を絶たない為に権力はそれなりにある。
その廊下を、1人の青年が物静かに歩いていく。
白い着物に黒き羽織・・・宗家と分家が立ち会う上での、いわゆる礼装である。
「これは、元鳳殿・・・当主様よりの呼び出しですかな?」
「然り。でなくば当主の間に続きしこの回廊を渡る事はございますまい。」
簡潔な元鳳の言に、老人は軽く苦笑する。
「当主様も奥方様もお子が出来ず、苦しい身・・・労わって下され。」
「分かり申した。それでは、約束の刻に遅れますゆえ。」
そう・・・分家たる身の元鳳は本来なら宗家に用向きもなく立ち入る事は許されぬ身の上であった。
それがこうして宗家の回廊を堂々と渡れるのは、一重に宗家の事情・・・跡取りが生まれないと言う事に端を発している。
ふと、元鳳の視界の端に見慣れた風景が飛び込んで来る。
天照大神像・・・毛利家を古くから見守るとされる、日輪の象徴。
だが元鳳には、その風景が違って見えていた。
あれは「見守っている」のではなく、何かに「備えている」のではないかと・・・。
もの自体が動かぬ石像なのに何に備えるというのか、馬鹿馬鹿しい・・・理屈で否定しつつも本能がその理屈を跳ね除ける。
「どうにも慣れぬわ、この感覚だけは・・・。」
頭を横に振り、再び回廊を歩いていく。
だが元鳳はこの数日後、己の感じた違和感は正しかったと知る事となる。
皮肉にもその「敵」の襲来をもって・・・。
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