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汎用スレpart1

240三姫VS邪神② VSドラゴン級(Bパート) ◆h9Hr5c.eFE:2019/02/26(火) 21:32:57 ID:xbXalhoU
「ぅ…ぁ…ぅ…?」
網膜に差した微かな刺激は、東の方角から昇る赤い陽によるものだった。
(…あれ…? わたし…寝ちゃってた…?)
つばめは仰向けの体勢のままで、ゆっくりと瞼を開く。
(どこだろ、ここ…)
朝焼け空に鳥のような黒い影が三つ、輪を描くようにして飛び回っている。
ぱしゃっ、と頬に何か液状のものが落ちてきた。
「んっ…」
無意識にそれを拭おうと手を動かしたことで、つばめは気付いた。右手がボロボロに破断したLDMLスーツの長手袋に覆われていることに。
はっと息を飲み、上空の影を凝視する。黒い影が、三つ。そのうちの一つだけが、何か異なる影を組みしだいているのがわかる。
「ぇぎゃあ゛ぁぁぁあ゛あぁあ゛ぁぁぁぁンッ!! へっぎゃ、へぎゃンッ!! へぎゃあ゛ぁぁぁぁあぁぁぁあ゛ンッ!!」
耳鳴りに閉ざされていた聴覚が回復したことで、今度こそつばめは完全に意識を取り戻した。
(マヤさん…!!)
ベビードラゴン級の一体が、向かい合った焔姫の脚を下から抱き抱え、肩口を掴んで肉体を密着させている。
脇腹に撃ち込まれたチューブが律動するたびに、焔姫はビクビクと機体を震わせ、機体にわずかに残ったリンゲル液をぴちゃぴちゃと垂れ流す。
雷姫の頬に滴ったのはその一滴だった。
「ゃすませてぇえ゛!! おねがッ!? イッ!! イ゛ッ…!? ぉねがィィィィッ!! とめ、とめてぇええぇぇえ゛ッ!!?」
「ま……マヤさ――」
大声で彼女の名を呼ぼうとしたとき、口元をさっと何かが塞いだ。
(つばめ、静かに…!!)
(姉様…!?)
雷姫の隣に、うつ伏せに倒れ伏していた風姫の手だった。
(今声を上げてはダメ…気付かれてしまうわ…!)
(で、でも、マヤさんが…!)


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