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汎用スレpart1

227魔の闘技場〜アニーシャ・オン・ステージ ◆h9Hr5c.eFE:2019/01/12(土) 20:21:19 ID:GYBRk.lo
「はーっ、はーっ、はーっ…! …っく、くぅぅぅ…ッ!」
連日、いたずらに敗北だけを繰り返していた。
通算13戦目。ボロボロにされた胸部装甲を庇うように両腕で包み、ケット・シーが後ずさる。
事前に睨んだ通り、闘技場には常にアニーシャに不利な仕掛けが施されていた。半径75mの武舞台は、触れれば高圧電流を放出する半球状の電磁シールドで覆われており、ケット・シーは持ち味の機動力を発揮できずに、絶えずジリジリと追い詰められる形となる。
「イ゛ヤ゛ーッ!!」
ヒュッ、ガキィィンッ!!
「くぁあっ!?」
放たれた特殊兵装クサリ・フンドがケット・シーの右腕をぐるぐる巻きに固めた。
対戦相手は、既存の帝国系機動兵器の基礎設計に、ニンジャ・フレームの機体データを落とし込んで開発された新型兵器。デミ・ニンジャフレーム『ゲニン』3機。
そのスペックはニンジャソウルの力によって稼働するオリジナルと比較すれば、ニュービーの操る低ランクの機体にさえ遠く及ばない。しかし、優れた運動性と様々な戦局に対応する多彩な特殊武装により、投入された戦場では常に少数で国防軍の大部隊を撹乱・圧倒していた。
フェアリー・フォースもまたこの機体を駆る精鋭部隊と遭遇し、翻弄され尽くした末に凄惨な敗北を喫した経験があった。
「イ゛ヤ゛ーッ!!」
カラテシャウトの猿真似のような、不愉快極まりないガバの咆哮。
「ひゃああああああッ!?」
ゲニンがその膂力を以てケット・シーを仰向けに引き倒す。更に残る二体が連携して鎖を放ち、左腕、両脚を次々に緊縛。
「ひゃ、う、ひぎぃッ!?」
鎖が全力で引き絞られるや、ケット・シーは大の字の姿勢で宙に浮かされ、拘束されてしまう。
『なんということだーっ! ケット・シー、完全に自由を奪われてしまったぁ! 対するゲニン部隊、試作兵器ランページ・カミナリサマを一斉に作動!!』
「そッ、そんなッ…!? …にぁぁあ゛ぁぁぁあああああ゛ぁぁあ゛ッ!!?」
対峙する敵は全て、当然のように電撃武器を装備していた。一度捕縛されてしまえばもはやアニーシャに勝機はなく、衆人環視の元で一方的な蹂躙が開始される。
バリバリバリバリバリッ!!
「あぎィィィィッ、ぃひィィィィぃ゛いイイイイッ!!?」
じゅびびっ、ぶばっ! ぶちゅっ! ぷしゃあぁぁぁぁっ!!
「い゛やぃやい゛やいやぃ゛やぁあ゛ぁぁあぁッッ!!! とめてとめてぇえ゛ぇぇぇェェェェーーッッ!!?」
数分に渡る叫喚の末に、もはやお馴染みとなった実況が轟く。
『敗者、アニーシャ・チェレンコフ!!』


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