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汎用スレpart1

222魔の闘技場〜アニーシャ・オン・ステージ ◆h9Hr5c.eFE:2019/01/12(土) 20:01:21 ID:GYBRk.lo
「…このっ! このぉっ!!」
自らを追い立てる2機の重装型サイクロプスに、ケット・シーは後退しながら、レーザーマシンガンによる必死の牽制射撃を繰り返す。
『亡国フェネシアの威信を背負うアイドル、アニーシャ・チェレンコフ! 我らが同胞を寄せ付けまいと華麗なフットワークで善戦中! 果たして逃げ切れるのかぁ!?』
機体相性は最悪。決定打を与えられないばかりか、突進の勢いを削ぐことすらできない。まさにジリ貧の状態に追い込まれている。対する敵は最早遊び半分なのか、発砲すらせずに対レーザーシールドで射撃を弾き、小動物でも狩るかのようにアニーシャを追い立てている。
「フィーヒヒヒ!」
「フィーヒヒヒ!」
「…っ…! このぉぉっ!!」
『頑張れ、リトルフェアリー! 今日こそ勝利の栄冠を掴み、再び美しく羽ばたく姿を見せてくれ! 自由は目の前だぁ!!』
実況の白々しい煽りに『コロシアム』全体がどっと湧く。
「今何連敗だぁ?」
「9…いんや、これでちょうど10連敗だなあ!」
それに反して、アニーシャの表情はますます険しくなり、焦りの色を強くする。
「誰がっ…!! ふざけないでよねっ!!」
後方への回避運動を取っていたケット・シーが、不意に何かに激突したかのように体を硬直させる。
「ッ!?」
ケット・シーの背後で光学迷彩を解除し、末端から徐々にその全貌を露にしたのは、電子戦能力を強化されたオニシリーズのバリエーション機、インビジブルクロオニだった。
『あーっと! 挑戦者アニーシャ、ここで不運にもトラップに衝突だぁ!!』
「しまっ…!? ひゃあぁッ!!」
反応が一瞬遅れた結果、クロオニの巨大マニピュレーターの指先で右足首をつまみ上げられ、たちまち逆さ吊りにされてしまうケット・シー。
「は、離してっ! 離してってばっ!」
自由の効く右足でクロオニの指を蹴り付けるが、びくともする様子はない。やがてその右足すらもクロオニのもう片方の腕に捕らわれ、ケット・シーは脚をV字に開いた状態で空中に固定された。
「…っあ…ッ…!」
「ぐひひひ! い〜い眺めだなあ!」
クロオニのパイロットらしきガバノイドの濁った声。相槌を打つように客席が色めき立つ。


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