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デフォシナ&オリシナキャラを喋らせて遊ぶスレ8

418名無しさん@不意の鯖落ちにご用心:2014/03/08(土) 00:51:16 ID:???
ライオネルが幼い頃のことだ。彼は召使の一人に純粋な疑問からこう質問した。
「なぜお前は頭を下げるのか」と。
召使は言った。「ライオネル様が王族だからでございます。」
するとライオネルは言った。
「ではお前は私が王族でなければ頭を下げないのか。」
ライオネルのその言葉に、召使は必死に弁解しようと言葉を紡いだが、それは幼い少年でもわかるほど間抜けな弁明だった。

かつての召使の言葉に、幼いライオネルはひどく衝撃を受けた。
頭を下げること、忠誠を誓うこと、敬語を用いること。これらは相手を尊敬しているが故ではないのか。
私はこの国を創った者の血縁であるという理由で、人から搾取し、頭を下げさせていたのか。
では今まで自分が命令したあの者たちはなんだったのだ。

召使に問いを投げかけたその日、ライオネルは眠らなかった。
そして夜が明けた頃には彼は既に一人の王だった。
あらゆる学問を修め、鍛錬を怠らず、ただ一人の王であろうとした。
彼は生まれながらにして王であったから、せめて自らも王でなければならないと思った。
でなければ自らと自らの下につく全ての人間に対して誠意がないと思ったからだ。

数年後のある日、ライオネルは暗殺未遂に会う。彼は生まれながらの王などではなかった。
それでもなお彼はただ一人の王であろうとした。そうして真に自分に忠誠を尽くす臣下に出会い、王になった。

ライオネルにとって臣下の誓いは血の繋がりなどよりも強い。
いつでも彼の為に命を捨てる覚悟を持つ臣下は、何よりも尊い存在であった。
ゆえに忠誠を誓う存在に、それに見合うだけの見返りを与えたい。
私を陛下と仰ぐ彼らと共に、私の見る世界を見たいと。


召使に疑問を投げかけてから長い月日がたった今でも、ライオネルはあの時の召使を重用している。


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