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【お題で嫁を】お題で簡単にSSを作ってみようか【自慢するスレ】
78
:
名前が無い程度の能力
:2010/01/07(木) 05:34:58 ID:CZjBBJkcO
>>73
その昔、小さな山のふもとに少女とその子を育てる爺がおったそうな
その爺はよく山に入り、竹を取ってきては様々なものを作っていたんだそうな
その少女はというと、婆さんも両親も亡き今、一人で爺の代わりに家事炊事を行なっていたんだとか
爺は少女を可愛がり、少女は爺さんの愛を受けながら優しく育っていった
しかし、どんなに可愛がれども所詮は老いぼれ
家に金を入れるのは難しく、また、爺も年ゆえか身体が弱く、すぐ寝込んでしまうのだ
そういう時は少女が山に入り込んで何かしらの山菜を取りに行くのだが、なんぼう歳いかぬ少女である
大きくても両手に抱えた爺の痩せ細った腕ほどの筍が精一杯で、やはりというか、何も食えぬに等しい時を過ごす時もあった
そんな生活をしている中の冬も終わりかけの頃である
爺が咳き込み、また床に伏せてしまったので、少女は山の奥にまで山菜を取りに出かけた
春の訪れを少し見え始めた時期とはいえ、山は未だに冷えており、その冷たい風は幾度となく少女を襲った
寒い…寒くて仕方ない…
少女の足取りは風が吹くごとに重くなり、いつしかその場にうずくまってしまった
このままでは死んでしまう
少女が思ったというより直感的に、というよりも生物の本能的なものに心は動かされ、その場を動こうとした
しかし、その幼き少女の身体である
本能に近き心とは裏腹に、そのうずくまった状態からピクリとも動かぬ
このままじゃ死ぬ。誰か助けて
心は思えど、その幼き身体故に声すら出ぬ少女は、焦りと恐怖とその先に待つ何かに涙を浮かべた
お爺…
その小さな果実が凍りついた地面に落ちようとした瞬間、少女の身体に何かが巻き付き、その身体を温め始めた
その後、少女が目覚めたのは夜であった
起きた時には、自分が何故生きているのか、この様な場所に倒れていたのか、などという疑問を持つ前に、こんな夜中まで遊んでいたらお爺に怒られる、と山菜を取りに行った事など忘れて家に足を急がせた
慌てて山から降り、家に帰ると何かおかしい
こんな夜中になるのに灯りがついておらぬ
不思議に思いながら玄関を開けると、そこには鼻息すらせぬ程程心地よく床についてる爺があったとさ
その少女が紆余曲折故に空飛ぶ船に乗るのは別の話
お題:魔法と現実
キャラ:魔理沙
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