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【お題で嫁を】お題で簡単にSSを作ってみようか【自慢するスレ】
228
:
(1/2)
:2011/11/21(月) 16:33:32 ID:6KJUkdYoO
>>216
お題:大人バージョン・子供バージョン
お題からズレてるかも。ごめん。
迫る年の瀬。
弱々しいながらも太陽が顔をのぞかせた今日は、命蓮寺一同各々作務衣に着替えて大掃除ということになった。
手加減無しのぬえとの箒チャンバラから逃げた響子は、はたきに持ち替えると勝手気ままに部屋を渡り歩いていた。
ある部屋に足を踏み入れた時、それまでは襖を開けるなり無造作にはたきを振り回していた響子の動きが止まった。
シンと静まり返った空気。きっちりと整えられた調度品。お香と、もう一つ別の落ち着いた香り。
聖白蓮の居室だった。
何か胸躍る気持ちでしばらく眺めていた響子は、部屋の隅にこれまた几帳面に畳まれた白蓮の法衣を見つけた。
側まで寄ってぺたりと座り込むと、恐る恐るといった風に手を伸ばした。
触れてみる。思いのほか柔らかかった。
「…大丈夫だよね」
誰に確かめるでもなく声が出てしまった。
ゆっくりと立ち上がりながら法衣を広げた。大丈夫、ちゃんと畳んで戻せばばれない。
肩に当ててみる。自分でも何をやっているのか分からなくなってきていた。
ついには――もぞもぞと作務衣の上から着込み始める。
さすがにサイズは合わない。
けれどもぶかぶかの袖に腕を通し、襟から無理矢理頭を出した頃にはすっかり白蓮気分になっていた。
『星、今日のお務めを始めましょう』
殊更に澄ました顔で白蓮の口真似をしてみた。山彦である響子の口からは本人さながらの声が出る。
無性に楽しくなってきた。
ひとしきりぷくぷくと笑うと、思い付く限りの白蓮の言動を余った袖を振り振り真似をする。
『ぎゃーてーぎゃーてー』
読経が始まった。意味なんか知らないけどいいのだ。今の自分は白蓮なんだから。
ふと見れば、法衣の丈が心持ち合ってきているように感じる。袖も先ほどまでは完全に隠れていた手指が見えてきていた。
法衣が縮んだのか自身が伸びたのか。
不思議に思いながらも、一層楽しくなってきた響子は合い具合を見るかのようにくるりと回りながら読経を続ける。
『はーらーぎゃーてー、はらそう…』
そこまで読み上げて、響子は障子の向こう、縁側に立つ小柄な人影に気付いた。
(聞かれた…!)
得意な気持ちは瞬時に萎んで、代わりに羞恥の心が湧き上がってくる。
どうしよう、誰だろう、逃げなきゃ、服は、様々な思いで動けなくなっていると、するすると障子が開いた。
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