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【お題で嫁を】お題で簡単にSSを作ってみようか【自慢するスレ】

203名前が無い程度の能力:2010/10/04(月) 05:46:14 ID:7SV/I4d6O
遊戯

幻想郷と言えど、子どもが遊ぶ事には、その道具は違えど変わらない
大抵は鬼ごっこやかくれんぼといった、いわゆる道具を使わない遊びがほとんどなのだが、
破れた布をまとめあげ、それを投げると、布を棒で打つような道具を使う遊びもやらないわけではなかった
偶々、一人買い物に来ていた神奈子は、里を少し離れた原っぱで子ども達がそれをしているのを見つけ、それを眺めていた
おぅい、投げるぞぉ、と小太りの少年が声をあげると、その布を棒を持つ細身の少年目掛け放った
細身はいともたやすく布を打つと、両手を上げて原っぱを走り回り、小太りはその布を追い、草むらに分けていった
小太りが布を見つけ戻ってくると、今度は細身が布を持ち、小太りが棒を持った
子どもというのはこんな単純な遊びでも面白いのであろう。そう思いながら腰を上げ、帰路についた

その夜であった
諏訪子と縁側に腰を落ち着かせ、たわいもない事を話すついでに、今日の昼の事を話した
子どもは、あんな単純な事にも夢中になれるんだなぁ、と感慨に耽りながら口からもらした
すると諏訪子は、茶を一口含むと、それは違うよ、と神奈子に答えた

別にその単純な遊びが面白いのではないんだよ。友人と単純な遊びをする事が面白いんだよ
私達がこう茶を啜りながら、世間話をするように、彼らにとってはあれが私達でいう世間話なんだ
ああいうのはどちらが欠けても続かないものさ、私達が一人で会話できないようにね
子どもにとって、その気持ちが通う時が、いわゆる遊びなんだよ

諏訪子は長い講義を終えると、一呼吸したあとにまた茶を啜った
神奈子は驚きと尊敬の眼差しで諏訪子を見ると、彼女は多少顔を赤くしながら帽子を深く被った
すると神奈子はにやりと笑うと、ならば私はお前さんの布を打つ番かな。教授さん、と冗談まじりに口にした
教授は赤面したまま黙ると、軽くうなずいた
その姿がいじらしくもあり愛らしくもあったので、諏訪子の頭に手を添えるなり、ゆっくり撫で始めた
教授はさらに赤面した

<了>

友情とか友人と口にするって恥ずかしいよね
テーマが変わっているようだが気にするな!

お題:目


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