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【お題で嫁を】お題で簡単にSSを作ってみようか【自慢するスレ】
152
:
名前が無い程度の能力
:2010/02/10(水) 03:39:51 ID:IAj0k8wIO
でも秋姉妹は…でも秋姉妹は!!…いや、やめよう…
『梅の花落ちる頃』
白梅と落ちる雪は古来から春における美しい物の一つとしてよく伝えられる
美しい物を見ながら酒と歌を
といつも講じている八雲紫もその例に計らい、よく白梅の下で酒を飲み、歌を詠じた
それに式の藍も付き添い、白玉楼の主達とよく歌を詠みあったのも今は昔のとなむありけりであった
しかし、あくる年に藍がその式神を連れてその宴に交じった
藍が連れてきた式は目を輝かせながら、酒を煽る賢人達を興味津々に見回した
古来の宴に歌と酒は欠かせぬ。賢人は呑み、呑まれ、まずは幻想の己を受け入れ、支配し、酒と共に呑み込むのだ
「さて、今年はこそなれば、梅花と白雪の優を決めようではないか」
酒宴も終わりに近づいた頃、西行寺幽々子が声をあげた
すると、先程まで酒を煽いあった賢人達がゆっくりと声主の方に身体を向けた
「さてさて、今年はどちらを優とするか、とくと決めよとく決めよ」
幽々子が囃し立てると、まずは八雲の主が一つ歌を詠み始めた
「鶯の 泊まる場の無き 雪の日は
如何こそあれ 侘しきに
鳴ける鶯 留めれる
梅の咲ける日 美しきなり」
こう詠めば八雲藍は返す様に
「梅の花 散りて消える日 煩わし
人の心の のどけきを
掴み離さず 共に落つ
されど白雪 落ちたとて
人の心は のどけからまし
故に落つ雪 美しきなり」
こう詠めば場にいた賢人達は歌を次々に詠みあい始めた
ほぼ全ての賢人達が歌を詠み終えた後、西行寺の娘は酒宴の終わりを伝えた
「さてさて、お互いの歌により、梅花と白雪の優つけがたし。そこで、皆の衆、今日の席に初めてこられた娘に優越をもらおうではないか」
その言葉を聞いて、皆が頷き始めた
その時橙は困り果ててしまった
主人の主人である八雲紫は梅花に優を定めたのに対し、主人の藍は白雪に優を決めた
これはどちらを持ち上げるべきか…
その困り果てた姿をみた紫が橙に近付きこう囁いた
「今は誰の式でもないのよ。貴女の思うままに、貴女を歌いなさい」
その姿をみた藍も
「そうだ。部下として私達を褒める歌を聞きたいわけではない。橙の意志から紡いだ歌を聞きたいのだ」
その言葉を聞いて、今まで自信のない顔が、きっ、と整い、その拙い口調で歌を紡いだ
「………… …こそわれは」
詠みきった時に拍手が舞い、二人の主から抱きしめられた
宴では、歌を読む者全てが主人なのだ
お題:日記
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