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【お題で嫁を】お題で簡単にSSを作ってみようか【自慢するスレ】
150
:
名前が無い程度の能力
:2010/02/09(火) 04:45:05 ID:4Nyonx6s0
「お姉ちゃんはまた違うことやってるよね」
「まあ、ルーミアはやらないですね」
「お姉ちゃんはあたまにモミジつけてるよね」
「つけてますねー」
「まずソレを外します」
「なんかどっかで聞いたセリフだなー」
「青と白を基調とした服を着ます」
「普段赤系統だから、それもいいかも」
「頭にヘッドバンドをつけます」
「つけないと思うけど」
「糸でー」
「あー。見えてきた。見えてきた」
「悪人を吊り上げる仕事人になります!」
「アリスじゃないの!? 人形じゃないの!?」
「仕事人に決まってるよー。やだなぁお姉ちゃん」
♪ぱーらっぱー ぱーらら〜 ぱらららら〜
演奏担当で呼ばれていたメルランが、トランペットで西部劇の劇伴を吹く。
ここまではうまく客の意表を突けている。秋姉妹は手応えをつかみつつあった。
「ま、本当のことを言いますけどね」
「穣子。最初から言おう。真実を語ろう」
「明日はヒノキの木になろう!」
「誰が妖怪の山のアスナロ姉妹か! マイナー街道驀進中か! 好きこのんで濡れ落ち葉やってるんじゃないわぁぁああ……うぇぇぇ……」
「すみません皆さん。お姉ちゃんときどきこういう病気が……」
「も、もうイヤ……モミジがなかったら誰かわからないって言われるのはもうイヤ……。えっぐえっぐ」
リズムだけでボケた穣子の一言から、静葉の突然のキレ芸。コレが今日の漫才の山場になるはずであった。……が、妖怪連中への受けは今ひとつである。
ネタが滑った悲しさも相まって、演技とは思えないほどしゃくり上げて泣く静葉。その背中をさすりながら、穣子がなぐさめる。
「お姉ちゃん、もうちょっとだから。頑張って漫才終わろう?」
「……そうだね穣子。漫才やらなきゃね」
「でね? 私、お姉ちゃんに一つ隠してたことがあるの」
「……なに? 穣子」
「あのね、今まで言ってきたこと、全部嘘だったの」
「ようやく嘘だって認めたのね」
スイッチを切り替えてツッコみを再開する静葉。まなじりにはまだ涙が浮かんでいる。
「ルーミアとか仕事人とか、嘘八百だったの」
「謝ればいいのよ。穣子」
「でも、まだ一万分の一なの」
「……いや、意味が良くわからないわよ。穣子」
両手を広げて満面の笑顔の穣子が叫ぶ。
「私の嘘を全部言ったら、神だけに嘘八百万! 神だけに!」
「いい加減にしなさい」
『ありがとうございましたー』
古典に徹すると宣言しながら、今風の客いじりやキレ芸を使う日和見な構成は一貫性に欠ける。もっとも、ソレが秋姉妹らしいと言ってしまえばそこまでであるが。
それなりの拍手と五つ六つのおひねりを受け取りつつ、秋姉妹はごく平凡な漫才を終えたのであった。【終】
お題:箱。
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