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【お題で嫁を】お題で簡単にSSを作ってみようか【自慢するスレ】
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:2010/02/03(水) 04:15:54 ID:8tvVTYlY0
キスメに先導されてやってきたのは、大通りから路地裏にはいった小路であった。
華やかな表の通りとは裏腹に、錆びれた雰囲気が漂う薄暗い路地である。
そんな路地の一角に、「立ち食いそば」と書かれた暖簾を掲げる店が小じんまりと建っていた。
御世辞にも綺麗な外観ではなく、入口の戸は建てつけが悪いのかガタガタ軋んでいる。
暖簾も色褪せて、元々は臙脂色だった布が薄茶色にまで変化していた。苔むした信楽焼のタヌキが哀しげな瞳で見つめている。
「………こ、ココ…なの?」
感染症を操る土蜘蛛のヤマメも、この寂れ具合には驚嘆の表情を隠せないでいた。
だがそんな友人とは対照的に、キスメは嬉しげな表情を崩さず誇らしげに店を見上げている。
「せや! まあ、確かに外見はオンボロやけど、味は一級品や!」
「いや……今にも傾きそうなんだけど…?」
「まあまあ、細かいことはええから実際に食べてみればわかるさかい…ごめ〜ん」
ガララッ!
渋るヤマメの手を引いて、キスメは壊れそうな戸を開けて店内へと入っていった。
「へい、らっしゃい!」
キスメたちが入って来たのと同時に、カウンターの奥から威勢のいい男の野太い声が飛んできた。
手狭な店内は入ってすぐがカウンターで、キスメたちの他に大柄な鬼が蕎麦をすすっていた。
店内は意外と清潔に保たれ、天井の梁には御品書きの短冊が陳列されている。
「おっちゃん、エビ天そば大盛り1つ。ヤマメは?」
「えっ? ああ…」
カウンターに肘を置いてさっさと注文したキスメに、手早く出されたお茶に口をつけていたヤマメはすぐに対応できなかった。
「じゃあ、きつねそば卵つき…」
「あいよ! エビ天大盛りにきつね卵つきね!!」
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