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【お題で嫁を】お題で簡単にSSを作ってみようか【自慢するスレ】

121名前が無い程度の能力:2010/01/28(木) 23:59:36 ID:e6vASRTg0
 そしてついに、相手チームの最後の砦たる、因縁の相手、藤原妹紅の姿が見えた。試合が始まる前はかったるさを隠しもしなかったその顔が、真剣な表情を作っていた。
 それを睨みつける。
 目があった。

 いやぁ、へろへろだと思ってたが、やるね。見直したよ、蓬莱山輝夜。
―――ふん、当たり前でしょう。私を誰だと思っているのよ、藤原妹紅。
 ははっ、違いない。お前がこんなに必死な顔を見せるとは思わなくてな。
―――私だってたまには本気出すわよ。
 そのようだね。……さて。決着を。
―――そうね。決着を。
 つけようか。
―――つけましょうか。

 妹紅が地をけった。轟、と音をたてるように私に向かってくる。その背には、炎が背負われていた。
 私もそれに負けぬよう、残り少なくなった霊力をすべて全身に回し、来る衝撃に備える。
「あああっ!」
 意図せずに、叫びが漏れる。永遠の姫たる私。それには似合わず、無様かもしれない。それでもいいと思った。そんなことはどうでもいいと思った。この勝負にさえ勝てれば。

 交錯。肉と肉、骨と骨、、意地と意地がぶつかり合い、ごしゃり、と、先ほどとは比べ物にならないほどの音を立てた。私はその音を、どこか別世界のことのように感じていた。

 交錯は一瞬だけだった。激突は一瞬だけだった。そのはずだった。
 世界が色を失い、時間を置き去りにした。死ぬ前には時間が遅くなるというが、それは本当なのかもしれない。
 ただ、私は死ななかった。全ての意地をかけた私が、死ぬはずが、負けるはずがなかった。

 私に弾き飛ばされた妹紅はどこか満足げだった。気がした。

 世界に色が戻る。妹紅と全力をかけてぶつかった際に、数え切れないほどの骨が折れたようだ。片足が妙な方向に曲がり、腕も同じような状況だった。呼吸をするたびに胸に違和感を覚える。リザレクションをかける霊力も残っていない。一回死ななければこれは治らないだろう。
 しかし、痛みは感じなかった。

 色が戻った世界の中、私はゴールラインの向こう側に飛び込んだ。
 長く、長く笛が鳴った。


 世界が、歓声に包まれた。

End.

ラグビー。
W杯が日本開催決定したから、みんな見てねっ!
そしてニートだとか言われてる輝夜も、たまには本気出していいと思うんだ。
感想とかあったら言ってくれるとマジうれしい。こんな熱い話書くの初めてだったから、なんか欠点とかあったら教えてほしい。

じゃ、最後に。
輝夜は俺の自慢の嫁。スレタイ的に、こう言ってもいいんだよね?
次>お題:目覚まし


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