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【抱腹】ワンだ日記【絶倒】
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改めて薄暗い客席を見渡すと食事に夢中というのでもなく、意外に視線は
こちらに向いているのです。
話し声や食器の触れ合う音に混じってこっそり演奏しとけばいいさ、くらいの
感覚で引き受けたのに。
しょぼいアレンジとしょぼい演奏ですまん。
クリスマスのムードを壊したならすまん。
こうなったら仕方がない。ちゃっちゃとノルマを果たしてちゃっちゃと帰ろうと
したその時、ホテルのマネジャーらしき男性がお客さまに呼ばれ、何か耳打ち
されているです。
来たな、と思いました。クレームやな。
「せっかく大枚はたいてディナーショーに来たのに、なんだあいつらはっ。
メシがまずくなったじゃないか。どうしてくれる。」
きっとそんなとこだな。私は演奏を続けながらも気が気ではありません。
そーです。あなた様のおっしゃる通り。ろくでもないものをお耳に入れ、
申し訳ございませんなのです。
そのお客さまのテーブルからあたふたしながらマネジャーが戻って来たので、
すぐさま撤収できるように譜面台に手を伸ばしました。
「あの〜、『マイウェイ』ですけど〜。」
そーかい、私のへぼいソロにクレームかい。
「あちらのお客さまからアンコールがありました。」
「へっ?」
さっきまでびくびくしていたくせに私の態度は豹変。
「いささか疲れてきたが是非にとあらばそれも已む無し。一世一代の名演奏、
じっくりと聴くがよいぞ。」
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