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ゲームの物語紹介スレ

169ロックマンZXA 第25話 神 前半:2008/07/05(土) 23:05:15
「究極とは。 進化の果てにあるものとは。
 私は…それが知りたかった。」
花畑の真ん中でアルバートは語り始めた。

「三賢人として。何より…一人の科学者としてだ
 進化の果てにあるもの…それは空しさと哀れみだ。人々は、またいつか争いを始めるだろう。
 平和だ、正義だと キレイごとを並べ、そんな自分に酔いしれ、あがき続ける…
 この世界は空しく、哀れな未来しか生まないことを、私は悟ってしまった」
アルバートはそう…この世界に失望していた。

「だから…自分が支配者になろうってのか」
「支配者?それこそ空しいじゃないか…」

アルバートはアホ毛を揺らし…真っ青な空を見上げる。
「私はね…新たな世界を作ろうと思うんだ。
 天と地を定め…新たな生命を生み出し、行く末を見守ろうと思っている」
「ふざけるな…!神様にでもなったつもりか!」

その言葉を聞いたアルバートはこう言うと同時に、纏っていた拘束具を外した。

「神になったつもりではない…私は… 神だ!」
バサっ…と、その衣服を脱ぐとボディを包む闇に顔が覆われる。
その場の花畑も青空も、ガラスのような音を立てて割れ、崩れていく。

考えてみればこのウロボロスの場所からして、こんなに風のない場所のわけがない。
割れた空からは、まもなく闇が訪れることを告げる夕焼けが支配していた。
空と花畑がアルバートに吸い込まれていく。
そして…アルバートは真の姿を現した。
顔全体をバイザーで覆った、金色のアーマーを着た姿に。これこそが神なのだという。
アルバートに三角の形をしたビットが集結し、アルバートの周りに配置される。
合図とともにそれらはエネルギーを発し…翼のような、刃のようなアルバートの体の一部となる。

「君たちが住むこの世界そのものが失敗作だ。
 新たな世界を作る前にこの世界をリセットしなければならない…
 モデルVがもたらした、この究極の力を使ってだ。
 これは神である私が決めた事だ、滅びの運命は変えられない!」

神としてのアルバートの言葉に、人としてのグレイが言葉を返す。
「例えこの世界を作ったのがお前だとしても…僕達の運命は僕達が作る!
 お前を倒して…僕は自分の運命を取り戻すんだ!」

その言葉にアルバートが、柄にもなく反応する。
「それだ!その姿だ!
 空しく!哀れで!虫唾が走る!!
 だから私はロックマンを生み出した、進化するために!!」
彼もまた弱い人としての自分を捨てるため…進化をしたのだろうか。

「神になり損ねた者よ!
 お前はロックマンですらない…ただのヒトだ!」

吹き抜ける風と滅びを示すかのような夕日。
ここに最後の戦いが始まった。


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