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持ち帰ったキャラで雑談 その二

6確執編十一章:ギリギリの導き      1/8:2007/05/13(日) 21:35:04

 ・二日目 PM2:00 サイド:アーチェ

 昨日と同じだ。
 街は死に絶え、あたりにはあたしと『アクマ』の気配しかない。
「昨日も思ったんだけど…これはアンタの芸なわけ?」
 不気味なほど静まり返った世界に、あたしの声が残響する。
「…………」
「あたし達以外誰もいない世界。『意識は世界に属し、世界は意識に属す』…だっけ?」
 そのことですか、と前置きしてから、
「そうですね。私の能力です」
「あ、そ」
「期待していた答えと違いましたか?」
「いんや、そうだろうと思った」
 ――あくまで無力を装う、か。
「ま、いっか。ギャラリーいない方がやりやすいのは確かだし」
「やる気なようで安心しました。逃げ回られると困りますので」
「足が遅いとか?」
「逃げ回る者の背中を刺し貫くのが性分にあわないだけです」
 手を前にかざすだけで、両刃の剣がそこに握られる。
 頬を冷や汗が伝った。
『彼女』の剣の威力はすでに昨日まざまざと見せ付けられてる。
 そこに殺意がブレンドされれば、あたしは一瞬で輪切りにされるだろう。

 ――アイツは、あたしを『アクマ』に殺させたいってわけ?

 怒りがこみ上げてくる。こんなの理不尽だ。
 相手は目的を告げもせず、一方的にあたしを殺そうとしてる。 
 昨日、電話越しに耳にしたアイツの言葉が蘇る。
『どれだけ勝手暴悪に見えても、そこには必ず意味がありますから』
 ――こんなもののどこに意味があるってのよ!


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