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●事情によりこちらでSSを投下するスレ 3●

8671/6:2011/04/02(土) 19:46:44 ID:???
(自炊)ツンデレが男に実はモテてるみたいだよって言って反応を確かめてみたら

 春休みだというのに、わざわざ制服着て学校に来ているなんて奇特な人は、そう多くな
いと思う。いや。部活とかやってる人は別だけど、私みたいな物事にそう熱心に打ち込め
ないタイプの人間は、普通、友達と買い物行ったり家でのんびりしたりして過ごすものだ。
とはいえ、もちろん理由はある。それは私が単に生徒会執行部の一員で、新年度に向けて
やるべき仕事があるという以上の理由だ。
「ふぁ〜あっ!! つっかれたなぁ……」
 その理由の人は、コの字型に配置された机の、私の向かいの席で気だるそうに大きくあ
くびをしていた。
『何言ってるんですか。別府先輩。まだ来て十分くらいでしょう。だらけてないで、真面
目に仕事して下さい』
 ピシリと言って、私は目の前のノートパソコンに向かう。もっとも、偉そうに言う私だっ
て、ほとんど仕事は進んでいなかった。何故なら、先輩と二人っきりなんていう状況で、
しかも今日は他の役員は誰も来ないとなれば、緊張で身が入らなくなっても当然なのだ。
「既に、ここに来る段階で気力使い果たした。やっぱ、ちょっと休んでからにするわ」
 そう言って、先輩はバッグから雑誌を取り出して読もうとしだす。私はここは、真面目っ
子ぶって注意をした。
『ダメですってば。先輩の場合、ちょっとが一時間にも二時間にもなるんですから。会長
がいないからって羽伸ばさないで下さい』
「その会長がいないからじゃねーか。滅多にないんだぞ。まあ、言われた仕事やっとかな
いと後が怖いからちゃんとやるけどさ。少しくらいのんびりしたっていいだろ」
 先輩は不満そうに私に文句を言う。だけど、私だって不満だ。せっかく会長も他の誰も
来ない二人っきりなのに、雑誌読んで時間潰されたりしたら、がっかりにも程がある。こ
のひと時は、そんなに長くは続かないのに。
『だったら、先に仕事をしてからにすればいいじゃないですか。そうすれば、雑誌でなく
たって、早く帰って好きなことが出来ますよ』
 すると先輩は、紙パックのコーヒーをちょっと啜り、雑誌をパラパラとめくる。無視さ
れたのかと、私は声を荒げた。
『ちょっと先輩。私の言う事聞いてます?』




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