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●事情によりこちらでSSを投下するスレ 3●
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「いや、その……分かったよ。じゃ、いっその事お祈りでもする? こうやって食事がき
ちんと出来る事を神様に感謝して」
『何もそこまでする必要はないかと思います。無論、感謝の気持ちは大事ですが、無神論
者のクセにこういう時だけ神様にお祈りするなんて、調子がいいだけです。普通にいただ
きますだけして下さい』
「はいはい。それじゃあ芽衣に説教されたし、そうする事にするよ」
『説教されるような事ばかり言うタカシ様が悪いんですからね。まるで私が口うるさい女
みたいに言われるのは心外の極みです』
「それは考え過ぎだって。それじゃあ、いただきます」
『では、私も…… いただきます』
「うん。美味しいよ。チキンもいい焼き具合だ。表面はこんがりと焼けてカリカリしてる
のに、中はジューシーで。あと、付け合せの根菜もホクホクして」
『黙って食べて下さい。別にタカシ様から感想など頂いても嬉しくもありませんし、それ
に普段はそこまでおっしゃらないクセに、何で今日に限って饒舌なんですか』
「うーん。やっぱり、雰囲気違うからじゃないかな。余計な視覚情報が入って来ない分、食事に集中してるからかも」
『だったら、食事だけに集中すればいいじゃないですか。何で私に話し掛けて来るんです』
「……ああ、ゴメン。正確に言えば、食事と、あと芽衣だけしか視界に入って来ないから
だな。何て言うかさ、芽衣もこう……ライトの淡い明かりだけだと、いつもとこう……ちょっ
と違った綺麗さが醸し出されて、つい視線が行くんだよな」
『なっ……!? ごっ……ごまかしついでに褒められたって、嬉しくもなんともありませ
ん。綺麗だとか言っとけば私が喜ぶとでも思ってらっしゃるんですか? ホント、タカシ
様ってバカなんですから。まあ、今に始まった事ではありませんから、呆れはしても諦め
てますけど』
「いやいや、ホントだって。こうやってオレンジの光の中で向かい合って食事なんてして
るとさ。家でメイドと食事してるっていうより、何か美人の恋人とディナーに来てるみた
いな、そんな感じだよ」
『こ……こいっ……!? な……何をバカな事ばかりっ!! 私はただのいちメイドに過
ぎないと、普段から言ってるじゃありませんかっ!! 大体、私なんかはタカシ様の恋人
にも相応しくありませんし』
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