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●事情によりこちらでSSを投下するスレ 3●

7541/2:2011/03/20(日) 20:11:07 ID:???
【看病 クロワッサン 謳歌】

 季節の変わり目にやられ、風邪をひいてしまった。たいした事はないと思うのだが、大事をとって休んでたら悪魔襲来。
「……馬鹿は風邪をひかないというのに、タカシは風邪を引いたと言い張る。……そこまでして私に看病してほしいのかと思うと、正直うんざりする」
 勝手にやって来て難癖をつけつつ、ちなみが寝てる俺の頬をむいむいと引っ張る。
「一切頼んでねえ」
「……でもまあ、優しい優しい私は看病してやるので一生感謝しろ」
「なんて押しつけがましさだ」
「……とりあえず、買ってきた見舞いの品を食べろ」
 ちなみは持ってきた学生鞄の中から、紙袋を取り出した。……明らかにパン屋の包みだ。
「あの。一応病人なんで、パンとかは避けていただけると幸いです」
「……だいじょぶ。これは、タカシの大好物。私の気遣いに思わず惚れてしまうだろうけど、とても迷惑なのでやめろ」
 常に勝手なことを言いながら、ちなみは紙袋から目的の品を取り出した。
「……はい、クロワッサン。焼き立てだから、おいしいこと請け合い」
「え? いや、それは俺の好物ではないぞ?」
「……?」
「俺の好物はクリームパンだ」
「……でも、この間一緒にご飯食べた時、これ食べてたよ?」
「あの時は売り切れてて、しょうがなしに買ったんだ」
「……でも、おいしそうに食べてたよ?」
「パンは大体なんでも好きなんだ」
「……じゃあいいじゃん」(ほっぺぷくー)
「そう怒るな。どっちにしろ、病気の時にこんなの食えやしねえよ」
 膨れたほっぺを指でむにむに押しながら、ちなみをなだめる。
「ぷしー。……まあ、無理矢理食べさせて吐かれても気持ち悪いし。……はい、本命」
「お、ポカリ」
「……水分補給は大事。……これを飲まないと、明日ミイラ化した死体がこのベッドで見つかること請け合い」
「ここはどこの砂漠だ」
「……タカシ砂漠。迷い込んだら最後、奇妙極まる着ぐるみを着せられるという地獄のような砂漠。……まぐまぐ」
「いやそりゃちなみ砂漠だろってお前何を普通にクロワッサンを食ってるか」




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