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●事情によりこちらでSSを投下するスレ 3●

7376/15:2011/03/20(日) 14:09:39 ID:???
 強気な文村を前に、内心俺は困惑していた。そこまで本格的に行かれると、予定してい
た最後の、そして一番重大なミッションが達成出来なくなる。さてどうしようかと悩んで
いたら、唐突に校内放送がなった。
【二年D組 別府タカシ君。至急、生徒会室に来て下さい。繰り返します。二年D組――】
「ありゃ? 文村、悪い。何か仕事みたいだ」
 一瞬、文句を言いそうな顔になった文村だったが、次の瞬間には諦め顔になって、ため
息をついた。
『ハァ…… ま、仕方ないですね。別に、今日じゃなくてもいいですし。せいぜい、会長
にこき使われて来て下さい』
 その言い方が、ちょっと自棄っぽく感じられた。


「ちぃーっす」
『遅いわよ』
 チェックしていた書類から顔を上げて会長が俺を睨んだ。俺は自分の席にバッグを置い
て不満気に会長を見つめる。
「別に、今日は活動日じゃないんだから遅いもクソもないだろ。つか、わざわざ呼び出す
ほどの用か?」
『会長が仕事抱えてるのに、補佐すべき副会長の貴方はほったらかしにして遊びに行くつ
もりだったの? いいご身分ね』
 嫌味っぽく言い返されて、俺は一瞬ムッとするが、すぐにそんな気持ちはなくなった。
別にこんなのはいつもの事だ。むしろ何で一瞬たりとも不愉快に思ったのかが不思議だ。
「ちょっと用があったんだよ。それが終わったら顔出すつもりだったさ。どうせ、会長の
事だから少しは仕事してくだろうと思ってたし」
 むしろ、いなかったらどうしようかと思っていたくらいだ、と内心で付け加える。ほぼ
確信があったからこそ、こっちを後回しに出来たが、うかつに帰られていたりしたら、そ
の時点でミッション失敗である。
『優先順位が逆ね。まずこっちに顔を出して、一言断ってから用を済ませるべきだったわ。
そうすれば、放送委員の子の手を煩わせる事もなかったのに』




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