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●事情によりこちらでSSを投下するスレ 3●

5605/5:2010/10/18(月) 22:48:58 ID:???
「まあそう落ち込むな。大丈夫、体つきはそれなりに大人だったぞ!」
「嬉しくないっ!」
 ずびしっと親指を立ててウインクしてやったというのに、婦警さんときたら先ほどより顔を赤らめるばかり。
「ううう……と、とにかく! お礼するから、ここに住所と名前と電話番号書いて!」
 そう言って、婦警さんは懐から手帳を取り出した。
「個人情報保護の観点から断りたいです」
「う、ううう……」
「泣きそうになるなッ! 分かった、書くよ、書きゃーいいんだろっ!」
 半泣きの婦警さんから手帳を奪い取り、手早く書く。ほんとに大人か、この人。
「な、泣いてなんかないからねっ! ちょっと悲しくなっちゃっただけなんだから! 大人がこんなすぐ泣くわけないじゃないの!」
「いばるな。ほい、書いた」
 手帳を返すと、婦警さんは顔を輝かせた。
「へへ……。じゃあ、思いついたらお礼するから! 忘れないからね! 覚えててね!」
「知らん。ていうか、いいと言ってるのに」
「私の気が済まないの!」
「超面倒臭え」
「面倒臭いとか言わないの! ……あ、ああーっ! もうこんな時間! 大変、先輩にまた怒られる!」
 ふと腕時計を見て、婦警さんは素っ頓狂な声をあげた。
「また、って……お前はいっつも怒られているんだなあ」
「……た、たまにだよ? ホントに」
「こんな信頼できない台詞初めてだ」
「ホントに! ホントなの! そんなへっぽこじゃないの!」
「いーから早く行けへっぽこ婦警。早くしないと先輩とやらに怒られるぞ」
「酷いあだ名つけられた!?」
 なにやらぶちぶち言いながら、婦警さんは自転車に乗って去っていった。
「あー……なんか超疲れた。……あ」
 そういや、ハンカチ貸したままだ。……まあいいか、なんかまたお礼するとか言ってたし、その時で。




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